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大気汚染オキシダントが花の香を消して夜の受粉を妨げる+早春の庭の花

大気汚染オキシダントが花の香を消して夜の受粉を妨げる
+早春の庭の花

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アセビREVdownsize
(拙宅の庭の春の花:アセビ、毎年たわわに咲いてくれます)
大気汚染物質が花の香を消して受粉を妨げる
自動車排気や工場排気からの大気汚染物質、特にオキシダントと呼ばれる、オゾンや硝酸塩ラジカルのNO3など反応性の高い大気汚染物質が、夜の花の香を分解してしまい、花の香に誘われ受粉に協力する夜行性の蛾が花を見つけられなくなる、ひいては受粉が妨げられ、生態系の危機につながるかも?と言うサイエンス小ネタです。




福寿草REVdownsize
(福寿草; 庭の片隅で毎年、春の訪れを教えてくれます)
早春の庭の花
花つながりで、今春も拙宅の庭を飾ってくれる花たちのフォトを添えます。

疑わしいけど確証がない
オキシダントが花の香りを分解して受粉を妨げるんじゃない?と懸念されても、確証なく不明でした。

ボケREVdownsize
(ボケ;赤が美しい木瓜です)
地元の野外研究で発見
米国ワシントン大学のJeff Riffell氏とJoel Thornton氏率いる研究チームはは夜行性の蛾による花の受粉に着目し、地元ワシントン州東部の野外研究と実験室の風洞実験で大気汚染物質NO3が花の香りを分解し、夜行性の蛾による受粉を妨げていることを明らかにしました。
蛾の過去記事です↓
蛾はひらひら翅をデコイ(囮)にしてコウモリをかわす+DH.タイガーモスとモスキート
翅をひらめかせてヒミツの恋文を送る夜の蛾+ベルギー、ブリュッセル


大気汚染オキシダントNO3が花の香りを壊して消す
研究チームは大気中のオキシダント、NO3は花の香り成分、特にモノテルペン類を分解してしまい、夜、香りをたよりに花を訪れる虫による夜間の受粉を妨げていることを明らかにしました。

なんでも酸化、分解しちゃう大気汚染物質NO3
そもそも、排気ガスなどに含まれる窒素化合物NOx(ノックス)のNO3(三酸化窒素)やオゾンなどのオキシダントは、極めて反応性の高い=なんでも酸化しちゃう、分解しちゃう、大気汚染物質です。

pale evening primrose ワシントン大press releaseよりdownsize
(野生のpale evening primrose群落:出典よりお借りしています)
夜の訪問者を待つ花
今回研究対象に選ばれた花は、ワシントン州の乾燥地に生えるpale evening primrose (Oenothera pallida).。マツヨイグサ属、月見草の仲間です。その花粉を運んで受粉を媒介するのは、夜に花蜜を求めて花を訪れる蛾たちです。

タバコスズメガWikipedia downsize
(タバコスズメガ:ウィキペディア記事よりお借りしています)
夜の蛾は香りがたよりです
そして今回の研究対象の受粉媒介者の昆虫は、夜行性のスズメガ科(Sphingidae)の蛾、タバコスズメガ(tobacco hawkmoth、Manduca sexta)やwhite-lined sphinx(Hyles lineata)で、その成虫は花の蜜や樹液がエサです。夜行性なので視覚ではなく優れた嗅覚で花の香りをたよりにお目当ての花を探します。匂いを感知する長い触角で夜戦のレーダーのように花を探知します。

ヒトの数千倍感度の嗅覚で数マイル先の花の香りを嗅ぎ取る
これらのスズメガの嗅覚はイヌ並みヒトの数千倍で、夜の闇でも数マイル(10数㎞?)先のお目当ての花(花蜜をもらって受粉をお手伝いする)を探し当てることが出来ます。

花の香りは匂い分子のブーケ
研究グループの地元、ワシントン州東部で自生するpale evening primroseの花の香り成分を分析すると、モノテルペン類などたくさんの種類の匂い分子のカクテルで、まるで花束、ブーケのようだと分かりました。

白梅REVdownsize
(白梅;ほのかなピンクが美しい、紅梅に先駆けて咲きます)
オキシダントNO3が花の香りを壊す
実験室の実験でオキシダントNO3はpale evening primroseのこれらの花の香りの化学成分、特に蛾を最もよく惹きつけるモノテルペン類、を分解してしまうことが分かりました。オキシダントは夜の蛾をpale evening primroseの花へ誘う香りを壊してしまうのです。

ホトケノザREVdownsize
(ホトケノザ;庭のベランダの日陰で見つけました)
風洞実験でNO3の香りを消すのを確認
研究グループは風洞(※)を使ってこれらスズメガ科の蛾たちがpale evening primroseの花の香りの“カクテル”を流すと香りのもとにたどり着きました。ところが、都会の夜の大気濃度にあたるNO3を花の香りと一緒に流すと、タバコスズメガ(Manduca sexta)花の香りに辿り着く割合は50%減り、white-lined sphinx(Hyles lineata)はまったくたどり着けませんでした。オキシダントNO3が花の香りを消し去ってしまったからです。

フェイクの花の野外実験でも確かめた
次に研究グループは野外実験をおこないました。pale evening primroseの花の香りの“カクテル”をつけた「フェイクの花」を置いてみると、これらスズメガ科の蛾たちが引き寄せられ“フェイク花“を訪問しました。一方、NO3を同時に流すと”フェイク花”への訪問が70%減ってしまいました。風洞実験と同じですね。

都会の夜はオキシダントNO3で満ちている
昼間に比べて夜の方が都会の大気中オキシダントNO3が多いそうで、夜行性の蛾にとってより問題です。なぜか?昼間は太陽光がオキシダントを分解し減らすからです。

世界の都市から花の香りを消すオキシダントNO3
NO3などオキシダントは山火事や雷でも発生しますが、やはり問題は自動車、工場の排ガスとして大気中に放出されるオキシダントです。今回研究の場所、米国ワシントン州だけでなく、世界の都市は香りを消すNO3など汚染物質で満ちていて、受粉の媒介を妨げている恐れがあるそうです(コンピューター・シミュレーションによれば)。

これは警鐘、ほんの端緒
ここでご紹介した研究結果は、特定の生物種、マツヨイグサの仲間とスズメガについて風洞やフェイク花を使った、いわばモデル実験です。研究チームリーダーの1人、Joel Thornton氏によれば、今回の研究が、汚染物質が植物と受粉媒介者(昆虫など)との関係にいかに影響を与えているか、を探る端緒になれば、とのことです。

出典:”Foul fumes pose pollinator problems” James Urton氏執筆、ワシントン大学(UNIVERSITY OF WASHINGTON)プレスリリース NEWS RELEASE 8-FEB-2024
出典:”Olfaction in the Anthropocene: NO3 negatively affects floral scent and nocturnal pollination” J. K. CHAN, S. PARASURAMA, R. ATLAS ET AL. SCIENCE 8 Feb 2024 Vol 383, Issue 6683 pp. 607-611 DOI: 10.1126/science.adi0858
出典:ウィキペディア記事:「Oenothera pallida (pale evening primrose)」、「タバコスズメガ、Manduca sexta (tobacco hawkmoth)」、「Hyles lineata (white-lined sphinx)」


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赤い藻が殖えてサンゴを覆い死滅させている+石垣島のサンゴ礁

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石垣の海に連なるサンゴ礁downsize
(石垣の海に連なるサンゴ礁:石垣島ダイビングより)
藻がサンゴを殺す??
出典著者Elizabeth Pennisi氏によれば、海藻イワノカワ科(Peyssonneliaceae)の紅藻が大繁殖、そして困ったことにそれはサンゴ礁の表面。なので、覆いかぶさられたサンゴが死滅してしまうという事態が起こっているようです、世界中の海で。地球温暖化のせいでしょうか?・・・と言うサイエンス小ネタです。




サンゴ礁を破壊するPACって何?
PAC(Peyssonnelioid algal crusts)とはイワノカワ科の紅藻ペイソンネリオイド藻類のクラスト(かさぶたみたいに堅くなった表面)のことでサンゴ礁を破壊する新しい脅威です。
サンゴの過去記事です↓
光ってパートナーを育み護るサンゴ+石垣のサンゴ礁と魚たち
暑い潮に鍛えられサンゴは白化に強くなる、ちょっとユルメがミソ+石垣のサンゴ礁
海洋廃棄プラスティックがサンゴに感染症を蔓延させている先島サンゴ礁散歩
サンゴ礁は食べ物で温暖化による白化し易さが変わる+サンゴ礁のかわいいサカナ
ビーチリゾートのLEDライトがまぶし過ぎ、サンゴは繁殖できないよ~

海の植物の過去記事です↓
海草がサンゴの海を有毒微生物から守っている+サンゴ礁の魚たち
海草アマモ場が海洋酸性化を緩和している+フランスの水辺


ハナゴイが群れるサンゴ礁downsize
(ハナゴイが群れるサンゴ礁:石垣島)
石垣島のサンゴ礁
・・・の写真を添えます(古くて使い回しもありますけど)。サンゴつながりで・・・

サンゴの林の中のロクセンスズメダイdownsize
(サンゴの林の中のロクセンスズメダイ)
サンゴ礁は海の生態系を育み温暖化を緩和する
サンゴの危機はなぜ問題なの?それは地球環境におけるサンゴの役割にあります。1.大気中の二酸化炭素を2つの方法で取り込み、2.色々な海の生き物の棲み処になっているからです。→詳しくは文末

サンゴ礁のデバスズメダイとダイバーdownsize
(サンゴ礁のデバスズメダイとダイバー)
海の植物は二酸化炭素吸収の主役なんだけど・・・
食べておいしい海藻類、ワカメ、ヒジキ、テングサ、コンブなどだけじゃなく、珪藻やドーバーの白い崖を作った円石藻などの植物プランクトンなど、海の植物は陸上の植物に匹敵するほどの量の二酸化炭素を固定(大気中から除く)しています。でも紅藻のペイソンネリオイド藻類は「困ったちゃん」なんです。
植物プランクトンの過去記事です↓
北極の氷が融けプランクトンの繁殖が止まらない+氷と火の国アイスランド
氷の底で繁茂する藻が極地の海を豊かに、でも温暖化で危機かも?+仏ブルターニュの港ロスコフ
雲を作って地球を冷やす小っちゃな藻Eハックスレイ南ブルターニュベルイル
小さな藻が大気を守る、でも古代の海に逆戻りの危機かも?


サンゴ礁を泳ぐスカシテンジクダイの大群downsize
(サンゴ礁を泳ぐスカシテンジクダイの大群)
始まりはごくローカルな変化
約10年前、2012年にPeter Edmunds氏は研究していたカリブ海のサンゴ礁で赤いPAC、紅藻ペイソンネリオイド藻類のクラストが見られることに気付きました。始めはごくローカルな変化だったんですけど・・・。

丸いサンゴの上をゆくキンギョハナダイdownsize
(丸いサンゴの上をゆくキンギョハナダイ)
たった数年でサンゴ礁の半分を覆い尽くす
ところがその後Edmunds氏が研究を続けると、たった数年で紅藻ペイソンネリオイド藻類クラスト、PACは広がり、2019年にはカリブ海の水深3mまででサンゴ礁の47-64%を覆ってしまったそうです。

インド洋、太平洋でも
他の研究者Tom Schils氏によればPACを作る紅藻ペイソンネリオイド藻類はインド洋・太平洋海域でも広がり、ハワイ、マリアナ諸島、マーシャル諸島、南シナ海、バヌアツなどでは、他の環境要因で死滅したサンゴ礁に紅藻がはびこっていました。

グアム島に数年で48種の紅藻が進出
Schils氏らは2016年から2021年の間にグアム島サンゴ礁に48種の紅藻ペイソンネリオイド藻類が新たに進出しているのを確認しました。

なぜPACは繁茂しサンゴの脅威になるのか?
・・・はまだ分かっていないそうです、地球温暖化など気候変動が原因なのでしょうか?

デバスズメダイがサンゴ礁あら顔お出すdownsize
(デバスズメダイがサンゴ礁から顔お出す)
分厚く覆い光も遮るとサンゴ礁は光合成出来ない
サンゴ礁の表面は、例えばヒドラ類が付着したり、藻類が生えたりしていますが、サンゴ礁は健全に保たれています。しかし、PAC(紅藻ペイソンネリオイド藻類クラスト)は分厚くすっかりサンゴ礁を覆ってひかりを遮りサンゴ礁は光合成が出来なくなります。
ヒドラの過去記事です↓
かわいい肉食系ヒドラは海の老舗ブルターニュの美しい島ベルイル
脳のないクラゲのなかまヒドラも眠ります、睡眠の進化を遡る+フランスたそがれオンフルール


ヒドラが生えたサンゴ礁downsize
(ヒドラが生えたサンゴ礁、ちょっとピンボケですが)
サンゴの繁殖も妨げられる
紅藻のPACが覆いかぶさるとサンゴの幼生“赤ちゃん”が着床する場所が奪われサンゴの繁殖やサンゴ礁の成長も妨げられます。

サンゴ礁を覆う赤い藻かdownsize
(サンゴ礁の表面に赤い藻のようなもの、よく見かけるけど・・・)
サンゴ礁の赤い藻、前からよく見かけるけど・・
ダイビングでサンゴ礁の表面に赤い(赤~褐色)藻が生えているのはよく見かけたんですけど・・

見分けがつかないから見逃されてきた
実はイワノカワ科の紅藻は、サンゴ礁で良く見られる無害な※サンゴモ目(coralline algae)の藻と専門家でも間違えるほど見分けがつきにくいのだそうです。そのため長い間イワノカワ科の紅藻の脅威は気づかれなかったらしいのです。(※:薄くしか覆わないのでサンゴは影響を受けない)

イワノカワ科の紅藻同士でも見分けにくい
そもそも140種もあるイワノカワ科の紅藻同士でも見分けがつきにくいそうです。

ゴマチョウチョウオがサンゴをかじるdownsize
(ゴマチョウチョウオがサンゴをかじる)
ウニがサンゴの赤ちゃんを守る?
ウニは海藻を食べます。なのでウニが棲む場所ではイワノカワ科の紅藻は食べられて増えられず、その結果、サンゴの幼生が着床して育つ場所があるそうです。

もう少し検証が必要かも?
クラストを作る海藻を長年研究しているRobert Steneck氏によれば、(前述の)ボネール島、ドミニカ、ベリーズではこのような紅藻クラストの増加は見られないそうです。PACについてはまだ研究が必要なようです。

サンゴ、サンゴ礁の働きをまとめると・・・
・サンゴはクラゲなど刺胞動物の仲間で夜になるとプランクトンを捕食する動物なんです!
・サンゴは体内に光合成をする褐虫藻を住まわせ栄養とエネルギーを分け合う共生関係です。
・サンゴは石灰質(二酸化炭素とカルシウム)を分泌して互いにくっつき(群体)何万、何億匹からなるサンゴ礁を作ります(体外構造といいます)。
・サンゴ礁は光合成と石灰化、2つの方法で二酸化炭素を固定する巨大な貯蔵庫です。代表的なサンゴ礁のグレートバリアーリーフは宇宙ステーションから見えるほど巨大です。
・サンゴ礁は地球温暖化を緩和する大事な緩衝装置です。
・サンゴ礁は幼魚や小さな甲殻類(エビ、カニ)などの棲息場所となり、海の生態系を育む環境です。

出典:”Algal outbreaks around the world are crowding out corals” ELIZABETH PENNIS Science, Vol 382, Issue 6671 6 NOV 2023 doi: 10.1126/science.adm7910
出典:”The rising threat of peyssonnelioid algal crusts on coral reefs” Peter J. Edmunds, Tom Schils, Bryan Wilson Current Biology VOLUME 33, ISSUE 21, PR1140-R1141, NOVEMBER 06, 2023 DOI:https://doi.org/10.1016/j.cub.2023.08.097


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赤のカタバミが灼熱の都会を生き抜く高速進化+庭の野草

赤のカタバミが灼熱の都会を生き抜く高速進化+庭の野草
~ 葉が緑から赤へ、ヒートアイランドへの急速な植物の適応進化 ~

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庭のカタバミその1REVdownsize
(我が庭のカタバミは緑の葉です)
赤くなって灼熱を生き抜くカタバミ
カタバミ(Oxalis corniculata)は赤い葉になることで灼熱の都会の道端で生き抜くよう高速進化したらしい、と言うサイエンス小ネタです。出典著者の深野祐也氏らの研究が世界で初めて明らかにしたのだそうです。
ヒートアイランドの生きものの過去記事です↓
都会の並木が早く育つのは人為的地球温暖化の仇花なの?+パリの並木
高速進化の過去記事です↓
高速進化する大都会の生き物たち+ヨコハマの港と運河
構造湖で高速進化したシクリッドたちの遺伝子のヒミツ
列車に乗って高速進化、300年で3つの新種を生んだ黄色い花+庭の花





庭の片隅にムラサキカタバミdownsize
(庭の片隅にムラサキカタバミ、これは外来種)
アレ!道端に葉の赤いカタバミ
都会のアスファルト舗装の道路を歩いていると道端に、あ、カタバミだ、え!葉が赤いんですけど・・・。

カタバミ紋
(カタバミ紋:ウィキペディア記事からお借りしています)
身近な野草カタバミ、昔は武家の家紋に
カタバミは一度根付くと絶やすことが困難で「家が絶えない」に通じると武家の家紋になるなど昔から日本人には身近で親しみのある野草です。黄色い5弁のかわいい花を咲かせる多年草で地面を這う茎(匍匐茎)を伸ばして地表に広がるたくましい植物です。日本だけでなく世界に広く分布しています。

ムラサキカタバミ日陰から顔を出すREVdownsize
(ムラサキカタバミが日陰から顔を出す)
我が庭にも伝統の在来種カタバミ
伝統の在来種カタバミはネコの額の我庭にも外来種のムラサキカタバミに押されながらもちゃんと咲いています。カタバミ→野草つながりで、庭の野草のフォトを添えます。

庭の枯草の中からカタバミdownsize
(庭の枯草の中からカタバミ)
カタバミが都会で赤くなったのは遺伝子変異
そんな伝統の「緑の葉」のカタバミが、昨今の都会では「赤い葉」のカタバミになっているそうで、なぜ?秋の紅葉や初夏の新芽の赤い葉とは違って、赤い葉のカタバミは最初からずーっと赤いのです。つまり遺伝的に決まっている遺伝的変異だそうです。

都会の野草はツライよ
土がない、水がない、踏まれる、排気ガスで“燻製”に・・・と、ただでも都会の野草が暮らす環境はキビシイのですが、更に、ヒートアイランドで暑~い!!。都会の野草はツライのです、その分、逞しいけど。

三角が三枚トキワツユクサdownsize
(三角が三枚トキワツユクサ)
ヒートアイランド現象で地表は50℃以上にも
地球温暖化に先行して大都会の気温は上昇、既に「暑い街」に。いわゆるヒートアイランド現象、エアコンや車の排気が原因です。なんと地表はヤケドしそうな50℃以上になります。

水を通さない舗装は灼熱に
アスファルトやコンクリートで舗装された水などを通さない不透水性の地表面は太陽光の熱を効率よく吸収し、かつ逃がさないので、地表面は高温になり、いわゆる「ヒートアイランド現象」を惹き起こします。こんな都会の路傍に生える「雑草」こと野草は、夏の暑い日には50℃を越えるようなキビシイ高温ストレスに晒されています。都市の野草は高温耐性を急速に進化させたようなのです。

東京都市圏の26地点で野外調査
出典著者らは東京都市圏26地点の野外調査を行い、516個体を調べたところ芝生や農地に比べて都市部では赤い葉のカタバミが多かったそうです。

芝生のタビラコの黄色い花downsize
(芝生のタビラコの黄色い花)
同じ都会でも、アスファルトは赤、緑地は緑
芝生や農地など緑地に比べアスファルトの都市部では赤い葉のカタバミが多いことがわかりました。公園の芝生と隣り合う住宅街では数十メートルしか離れていないのに葉の色は緑と赤にくっきり分かれたそうです。

光合成の最適温度はさわやか25℃
植物の光合成も酵素やタンパク質の働きによる生化学反応なので、最も活発になる(=光合成速度が速い)最適温度は爽やかな25℃で、40℃を越えるとガタ落ちになると言われています。私たちヒトとカワランわけです。

これはニワゼキショウREVdownsize
(これはニワゼキショウ)
緑から赤へ、高温でも衰えない光合成
そこで出典著者らは常温下と高温下での緑と赤の葉のカタバミの光合成を比べてみました。フツウの条件(常温下)では緑の葉の光合成能が赤い葉にやや勝りました(緑>赤)。一方、高温下では緑の葉の光合成はガタ落ちになるのに対して赤い葉の光合成能は維持され優劣は逆転しました(緑<<赤)。

赤いのは高温耐性の証
赤い葉はヒートアイランドのような高温の環境でも光合成が維持され、高温耐性を持っていることが分かりました。赤い葉の断面の顕微鏡写真(出典の)赤い葉は「生まれながら」で、かつ、都市のヒートアイランド下でも高温耐性で繁茂している。これ「進化」なのか?

ネジバナREVdownsize
(ネジバナ、毎年顔を出します)
高温耐性へ急速進化した遺伝子を探せ!
赤い葉に、高温耐性に急速に進化した遺伝子はどれか?出典著者らは東京都市圏内のカタバミ136個体の遺伝子を調べました。緑のカタバミが赤い葉に一度だけ進化して広まったわけではなく、色々な場所で独立に何度も赤い葉への進化したらしいことが分かりました。ゲノムワイド関連解析、genome-wide association study(GWAS)を行い、5282個のSNP(1塩基変異:遺伝子ゲノムの塩基配列の1つだけが変化している)を見つけてカタバミ集団の家系を解析した結果だそうです。

世界では?
じゃ世界ではどうか?出典著者らは世界的な市民観察プラットフォームであり、観察データがオープンに利用できるiNaturalistのデータベースを使って検証しました。世界中からアップロードされた9561枚のカタバミの写真を分析すると、予測通り都市部のカタバミは赤葉の割合が高いことが分かりました。
(iNaturalis:https://www.inaturalist.org/)

キク科野草の綿毛REVdownsize
(キク科野草の綿毛です)
温暖化対策のヒントになるかも?
都市はヒートアイランド現象により周辺の郊外などより数℃以上暑くなっていて、未来の温暖化環境を一歩先取りしているモデルです。本研究のように、都市の高温環境に適応する高速進化を解明することは、近い将来、不幸なことに仮に、温暖化が進んでしまった地球上の生物の動態の予測、高温環境に適した農産物開発などに役立つと期待されます。

「みんなでカタバミプロジェクト」
本研究の拠点の1つである「かずさDNA研究所」を中心に現在「みんなでカタバミプロジェクト」と言う市民参加型のオープンサイエンスで赤葉の進化の遺伝的背景を探るプロジェクトが進められています。
かずさDNA研究所ホームページ(ホーム>ニュース>みんなでカタバミプロジェクト WITH かずさ 〜あなたの街では何色ですか〜)に載っています。

出典:”From green to red: Urban heat stress drives leaf color evolution” YUYA FUKANO et al. SCIENCE ADVANCES 20 Oct 2023 Vol 9, Issue 42 DOI: 10.1126/sciadv.abq3542
出典:かずさDNA研究所プレスリリース「都市の熱さで植物は赤く進化する ―ヒートアイランドへの急速な適応進化を初めて実証―」(https://www.kazusa.or.jp/news/231023/:リンク張っていません、URLコピペで訪問ください)


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白妙の気象観測ハリファックスがアイゼンハワーを決断させた

白妙の気象観測機ハリファックスがアイゼンハワーを決断させた
~ 気象観測(Met)ハリファックスの地味シゴトがD-Dayを決めた ~

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Halifax Met V 出典よりdownsize
(白妙の衣装の第517中隊Halifax Met V series 1A。出典のイラストをお借りしています)
「白妙の衣」をまとうハリファックス
第二次大戦の英国(RAF)四発重爆機ハンドレページ・ハリファックス(Handley Page HP.57 Halifax)は真っ黒けの衣装が大半。でもその中、異色の真っ白な衣装が”Met”ハリファックスです(大戦末期ですが)。今回は添えるのは出典からお借りしたハリファックスの写真やイラスト(しかも使い回し)です。
あっ、スンマセン、記事もムダに長いです、マニアックな話題につき。




天気は西からMetハリファックスがDDayを決めた
(天気は西から、MetハリファックスがD-Dayを決めた)
D-Day延期を決断させたMet ハリファックス
えっ、天気予報でアイゼンハワーはD-Dayを延期!ノルマンディ上陸D-Dayは1944年6月6日ですが、当初予定は6月5日でした。天気予報から6月6日に延期することをアイゼンハワー将軍は決断しました。彼を決断させた(=上陸を成功させた)天気予報は、スコットランドのストーノーウェイ(Stornoway)基地のRAF Costal Command第518中隊のハリファックス Met V(気象観測機)が大西洋で集めた気象データでした。

Halifax A V Series 1A D dayグライダー曳航downsize
(Halifax A V Series 1AはD dayでグライダーを曳航:出典より)
史上最大の作戦決行判断はハリファックス機の気象観測
RAF第518気象観測中隊のハリファックスが収集した気象データに基づく同中隊長のスタッグ大尉からの「6日は一時的に天候が回復」の助言により、連合軍司令官アイゼンハワー将軍は「史上最大の作戦」ノルマンディ上陸を1日延期し、D-Dayは6月6日に。

天気は西から、大西洋の気象データが要
なぜ気象観測飛行隊はスコットランド駐屯なのか?中緯度では偏西風が地球をグルっと回っているので、洋の東西を問わず、天気は西からやってきます。ヨーロッパの天気予報には西側の大西洋の気象観測データがとっても大事です。

黒い衣装の第517中隊委Metハリファックス
(黒衣のMetハリファックスもあります、第517中隊:出典より)
気象観測が上陸作戦成功の決め手の1つ
予報通り悪天候は収まり、結果は皆さんご存知の通り上陸は大成功でした。これまでの気象観測から「6月上旬には嵐は去る」と予測したものの、「じゃ、いつ?」までは分かっていませんでした。RAFのMetハリファックスが地道に大西洋の気象データを集めた天気予報が決め手でした。”The Longest Day”と言われた6月6日D-Dayに連合軍は上陸、やがてヨーロッパ解放へと繋がってゆきました。

質の低い天気予報で決戦直前に司令官が休暇
一方のドイツ軍はヨーロッパ大陸の天気予報に必須の大西洋の気象データ(「天気は西から」なので)を取っておらず(と言うか、制空権がないのでムリ)、「6月上旬は毎年悪天候で上陸なんて無い」と、いい加減な予報で司令官ロンメル将軍はD-Day直前に休暇を取っちゃいました。。

雑用よろず引き受けのハリファックス
そもそも、すべての性能がライバルのランカスターにちょっと劣るハリファックス、「二番じゃダメなんですか?」・・で、パスファインダー、マリタイム(哨戒)、スパイ潜入(SOE)、グライダー曳航、パラシュート母機、輸送機・・となんでも「よろず引き受け」となりました、その1つがMetです。
ハリファックスの過去記事です↓
二番じゃダメなんですか?ハリファックスが辿った地味な道

Metって、何?
・・気象観測機(meteorological variant)の略です。平和時は、例えば、台風の観測などですが、戦時はまったく違うミッション、時に敵地の作戦地域の天気予報でした。ドンパチをやらないので静かで地味ながら悪天候と戦うキケンな仕事でした。

古今東西、勝敗を左右する天候
そもそも、桶狭間の戦い、キスカ島撤収、ナポレオンのモスクワ遠征、シュバイントフルト爆撃など、戦場の天気、天候が勝敗を左右した例は数多くあります。

戦場の天候を把握、予測するには?
・・まだコンピューターのシミュレーションモデルなどない第2次大戦時、現地や周辺の多くの地点で多くの気象データを集めて、人間コンピューター(予報官)が「天気予報」を作るしかなかったのです。

現地に気象データを録りに行く
航空戦が主流になり広域の天気予報がますます大事になりましたが、まだ気象衛星などない時代、1)海上など広域の、また、2)戦場となる現地(往々にして敵地)の、気象データ(天気、温湿度、気圧、風など)がどうしても要る、じゃ、どうする?

気象観測機と言う機種
そこで四発重爆など大きなペイロードと航続力のあるヒコーキを気象データ観測用に改造したのが、”Met”こと、「気象観測機」です。ハリファックスだけじゃなく、Met仕様のB-29などもありました。

孤独でキケンな気象観測機
単機で、たくさんの観測器材(温湿度計、気圧計、写真機など)と専門観測員の肉眼センサーを載せ、時には悪天候にもめげず、長距離、長時間の観測飛行を行う、地味で孤独でキケンな任務です。

防御は尾部砲塔たった1つ
じゃ、防御武装は?そんなもんほとんど外してます、Metハリファックスは。動力砲塔は尾部1基だけ。だって1Lでも燃料が欲しいから。大西洋のど真ん中にメッサ―もフォッケも来ないし。

ハリファックスが一手引受けのRAFのMet飛行隊
こんな大事なシゴトなのに、大戦中のRAF(英国空軍)のMet(気象観測)飛行隊はたったの3個中隊(第517、518、520飛行隊)、えっ、ですけどね。装備機はすべてMetハリファックスでした。

Metハリファックスの大西洋への足場
Met ハリファックス第518 飛行隊 の基地は北大西洋に近いスコットランドのストーノーウェイ(Stornoway)、次いで北アイルランドのアルダーグローブ(Aldergrove)でした。第 517飛行隊は ウェールズのセント・デイビッズ (St Davids)。いずれもコースタール・コマンドの基地です(上のイラストを参照)。

NOAAのハリケーン・ハンターWP-3D オライオン
(NOAA(アメリカ海洋大気庁)のハリケーン・ハンター、WP-3D オライオン:ウィキペディア記事からお借りしています)
進化系Metの現役、ハリケーン・ハンター
気象衛星が飛び回り、スパコンのシミュレーションで天気予報や気候予測を行う昨今、ヒコーキによる気象観測なんて要らない?・・いえいえ、台風やハリケーンを正確に予報するには上空の衛星からの「横の気象データ」では不足で、「台風の目」に飛び込んで「縦の気象データ」を録るヒコーキ、「ハリケーン・ハンター」の活動が欠かせません。Metヒコーキって、マイナーで地味ですが、今も大切なシゴトをしてるんですね。

ハリファックス後期型の諸元(過去記事から引用)
Halifax B Mk III
乗員: 7名
全長: 29.59 m、全高: 8.0 m、翼幅: 31.59 m
翼面積: 330.2平方m、翼面荷重: 223.1 kg/平方m
最大離陸重量: 29,484 kg
エンジン:ブリストル ハーキュリーズ(Bristol Hercules) XVI複列星形エンジン1615 馬力×4基
最大速度:時速454 km、航続距離: 3,194 km、実用上昇限度:7,315 m
武装:7.7 mm ブローニング機関銃 8門(背部砲塔4門 尾部砲塔4門)、ヴィッカーズ K 機関銃 1門(機首) (コースタールコマンドではUボートに対抗するため機首武装を12.7mmにしました)
爆弾: 5897 kg (古い設計思想のためランカスターのように大型爆弾は積めませんでした)

出典:”Halifax Squadrons Of World War 2” 1999年 Jon Lake氏著(Osprey Combat Aircraft 14)(Osprey Publishing Limited)
出典:”Halifax In Action” 1984年 Jerry Scutts氏著 (Aircraft Number 66) (Squadron/ Signal Publications)
出典:ウィキペディア記事「No 518 Sqn. RAF」「No. 517 Squadron RAF」「ノルマンディ上陸作戦」「ハリケーン・ハンター」
出典:”R・A・F Squadrons” 1988年、C. G. Jefford氏著 (Airlife Publishing Ltd.)


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芝生の代わりに草地にすれば生きものは豊かに+庭の野草など

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英ケンブリッジ大学キングス・カレッジ前の花いっぱいの実験草地
(英ケンブリッジ大学キングス・カレッジ前の花いっぱいの実験草地:出典よりお借りしています)
芝生は乏しいけど草地は生きものが豊か
単一の植物、芝のみが生えている芝生は、プランテーションなど単一耕作の農地と同じく、生物多様性は乏しいそうです。一方、様々な植物が四季折々に茂る草地には様々な生きものが棲み、訪れ、生物多様性は豊かだそうです。直感で納得できますね。
芝生や庭の野草や花の過去記事です↓
ずぼらな芝刈りがハチは大歓迎!環境にも良いかも?
庭のお花が都会の昆虫を蜜のご褒美で守る+ハチミツの街、パリ郊外ルヴァロワ
花咲かバチか、葉っぱを噛んで花を咲かせるマルハナバチ+初夏庭の花





コオニタビラコREVdownsize
(コオニタビラコ;気づかぬ間にわが庭にひっそり咲きます)
我が庭にもカワイイ野草
毎年野草たちがわが「ネコの額」の庭で小さくカワイイ花を咲かせてくれます。野草つながりでそんな庭の野草たちの写真を添えています。

庭のヒメジオンREVdownsize
(庭のヒメジオン)
芝生とチャペルが美しいキングス・カレッジ、ケンブリッジ大
英国ケンブリッジ大学には有名なカレッジが多くありますが、中でもキングス・カレッジ (King's College)は有名ですね。印象的なチャペルとその前に広がる芝生が美しい伝統を感じさせるカレッジです。
ケンブリッジ街歩きの過去記事です↓
科学の街ケンブリッジのパント舟遊びと「古代のイワシ」マルレラ

キングスカレッジ前庭の実験草地出典より
(キングスカレッジ前の実験草地(写真の左の部分):出典よりお借りしています)
「芝生は環境に良くない」と庭師長がチャレンジ
2019年、庭師長が許可を得て、キングス・カレッジのチャペルの裏庭の芝生をはがして代わりに野草を植えました。芝生は大量の水、肥料や農薬が必要で、その上芝刈り機は大量のガソリンを使うため「環境に良くない」と考えたからだそうです。なるほど、ゴルフ場の芝生を考えれば納得ですね。

ムラサキカタバミREVdownsize
(ムラサキカタバミ;外来種だけど庭の生態系の一員)
じゃ、生きものがどれほど豊かか、調べてみよう
出典著者のCicely A. M. Marshall氏らは2年間に亘りキングス・カレッジのチャペルの裏庭の草地と元々の芝生の動植物を調べてみました。

ひっそり咲くカタバミdownsize
(こちらは庭にひっそり咲く在来種のカタバミ)
草地には色々な野草が生えてきます
草地には色々な野草が生えていることが分かりました、ポピー、キンポウゲ、ノラニンジンなど。すると虫やコウモリも訪れるようになります。

庭のネジバナdownsize
(毎年庭の芝生に咲くネジバナ)
草地の植物の種類は芝生の3倍以上
隣接する残された芝生に比べて草地では、植物の種類の数は芝生の3倍以上でした。

かわいいタネツケバナと棒のような実downsize
(かわいいタネツケバナと棒のような実;ひっそり隅で咲いています)
草地は芝生の3倍以上の動物が棲む、訪れる
草地には虫やコウモリなど色々な動物がやってきます。クモ類、昆虫の種数も個体数も芝生の3倍以上、コウモリも3倍以上でした。

ニワゼキショウdownsize
(ニワゼキショウ;なぜかよく咲く年と姿を見ない年があります)
動物の量(バイオマス)は25倍に増えた
結果、草地の虫など無脊椎動物の量(バイオマス)は5.6g、芝生0.2gの25倍でした。

多分オランダミミナグサdownsize
(多分オランダミミナグサ;1株だけひっそり咲いていました)
草地のCO2排出は芝生の100分の1
肥料、除草剤や殺虫剤の散布に加えて芝刈り機の燃料燃焼などでCO2排出の環境負荷が大きい芝生に比べて、草地ではCO2排出はその100分の1と環境負荷が少ない算定となりました。そう、草地は環境に優しく、芝生は環境に優しくないのです。

限られた環境での実験でも
今回実験が行われたのは川と建物に囲まれた0.36ヘクタールの狭い草地。なので、哺乳類も鳥も見つからなかったのですが、出典著者のMarshall氏らは草地が生物多様性を高めることが確認出来た、と報告しています。

草地は都会の暮らしに様々に役立つ
出典著者Marshall氏らはこの研究で、都市の中の小さな草地でも、従来の芝生を維持するより少ないコストで、地域の生物多様性、文化的な生態系サービス(生物・生態系に由来し、人類の利益になる機能のこと)、気候変動の緩和に実質的なメリットを生むことが分かった、と述べています。

出典:”Urban wildflower meadow planting for biodiversity, climate and society: An evaluation at King's College, Cambridge” Cicely A. M. Marshall et al. Ecological Solutions and Evidence Vol. 4, Issue 2, May 2023, https://doi.org/10.1002/2688-8319.12243
出典:「芝生よさらば」日経サイエンス2024年1月号P.23
(原典:”Biodiversity Flourishes in Historic Lawn Turned Wildflower Meadow” JESSE GREENSPAN Scientific American September 1, 2023)


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バター香る手抜きベーコンほうれん草パスタ

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バター風味ベーコンほうれん草パスタdownsize
(バター風味のベーコンほうれん草パスタ)
あり合わせの「ついで」で作る手抜きパスタ
ほうれん草を茹でる「ついで」があったので、常備しているベーコンと合わせて、1人ランチ用にパスタを作りました。
オリジナルレシピのパスタの過去記事です(ここ2,3年分)↓
春を呼ぶ菜の花とアサリのシーフードパスタ
甲イカの食感とベーコンの風味をコクのあるソースで味わうパスタ
タコとトマトのパスタはタコの出汁が美味い
ダブルソース和えでおいしくなるツナトマトパスタ
オイルサーディンの和風パスタ、ほとんどコピペ、ちょっと一工夫





材料ですdownsize
(材料はこれだけ)
シンプルな材料でパ、パッと
当然出来るだけ手抜きで作ります、調理時間は15分とちょっとでパ、パッと。にんにくや鷹の爪は使わず、パスタの具はメインの材料ベーコンとほうれん草のみです。

バターで炒めたベーコンにほうれん草を加えdownsize
(バターで炒めたベーコンにほうれん草を加える)
バターの風味のベーコンほうれん草パスタ
ベーコンほうれん草パスタのレシピはしょう油などを加える和風が多いようですが、ほうれん草と相性の良いバターを使い、洋風になりました。これが正解でした。

パスタを加え和えるdownsize
(パスタを加え和える)
材料です<1人前>
パスタ 1.6mm 75g、標準の茹で時間9分
ベーコン 25g、粗い角切り
ほうれん草 50g、茹でて水気を切ったもの、5cm幅に切る
バター 20g
ガラスープ(顆粒) ティースプーン1杯
白ワイン 30ml
オリーブ油 大さじ1杯

作り方です
コツも何もありませんんが、パ。パッと出来ます。
1. パスタを茹でて湯を切っておく
2. フライパンにオリーブ油、バターを入れ、ベーコンを入れて軽く炒める
3. ほうれん草を加え軽く和える
4. 白ワインを入れ強火でアルコールを飛ばす
5. 一旦火を止めてパスタとガラスープを加えて和える
6. 再度火を点け、軽く炒めて出来上がり

ベーコンほうれん草パスタの完成downsize
(ベーコンほうれん草パスタの完成)
作ってみた感想は・・・
バターの香りが立っておいしい。ほうれん草がたっぷりにしたのも正解だったよう。
オリーブオイル系パスタながら敢えて少し太い1.6mmのスパゲティ、でもこの方がベーコンやほうれん草の食感に合います。
少し水気不足(炒めるため?)なのでパスタの茹で汁を加えた方が良いかも?

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ぐるぐる回ってゴリラも楽しいフラフラ感に酔う+庭のアジサイ

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つるにぶら下がるマウンテンゴリラの子
(つるにぶら下がりぐるぐる回るゴリラのこども: かわいいので出典からちょっとお借りしています)
こどもたちはぐるぐる回るのが好き
こどもの頃、訳もなく両手を伸ばしてぐるぐる回ったことありませんか?こどもたちは回るのが好き、メリーゴーランドなど回る乗り物も好きですね。




アジサイ満開downsize
(庭のアジサイが満開に、昨夏は当たり年、よく咲きました)
夏の庭のアジサイ
今年の夏、暑かったですね。なんの脈略もないのですが、そんな夏の庭で頑張って?咲いてくれたアジサイのフォトを添えます。今年は「当たり年」でしょうか?いっぱい咲いてくれました。

アジサイつぼみREVdownsize
(開き始めたアジサイのつぼみ)
ゴリラやチンパンも回って遊びます
ゴリラもぐるぐる回るのが好きなようです。ロープにぶら下がってぐるぐる、水をバシャ、バシャしながらぐrぐる回るようすが観察されています。このような行動はチンパンジーにも見られるそうです。
ゴリラ、チンパンなど霊長類、イルカ、カラスの仲間など「頭が良い」と言われる動物たちは遊ぶのが好きです。

アジサイ開花REVdownsize
(アジサイの開花です)
youtubeビデオが新しい研究に導いた
出典著者Adriano Lameira氏とMarcus Perlman氏は400本以上の回る類人猿youtube画像を見つけて解析しました。
ゴリラがぐるぐる回るビデオのyoutube↓。楽しそうです。
(リンク貼っていませんのでコピペで視聴ください)
https://www.youtube.com/watch?v=VNKyG4C2VlA
https://www.youtube.com/watch?v=XfS5kBGBh00&t=1s

色が変わり始めたアジサイREVdownsize
(色が変わり始めたアジサイ)
回転速度を測ってみたら陶酔、やみつきレベル
出典著者Lameira氏、Perlman氏が各生息地(の観測サイト)のゴリラ、チンパンジー、ボノボたちが回るビデオを解析してみると、1回平均5.4回転を平均3回繰り返し、回転速度は平均で毎秒1.43回転で、1回で最長28回転、最速で毎秒5回転でした。
この回転速度はふらつきを、そして陶酔感を惹き起こす「やみつき」レベルだそうです。

ふらつき、倒れて、また回る
実際、回り終わるとゴリラやチンパンたちはときにフラフラになって倒れますが、懲りずに、また回ったそうです。フシギな感覚がやみつきになるみたいです。でもなんでフラつくんだろう?

すっかり青くなったアジサイdownsize
(すっかり青くなったアジサイ)
「ぐるぐるバット」でふらつく
「ぐるぐるバット」、TVなどでご覧になった、あるいは、運動会でやった方もおられるかも。立てたバットに頭を当ててぐるぐる回ってから止まると眼が回ってまともに歩けません。ゴリラたちのぐるぐる回りもおなじことが起こるようです。

チューブの液の慣性で体の動きを感じる
3次元空間での体の動きを感じる感覚器が私たちヒトや類人猿たちの耳の奥にあります。前後、左右、上下の3軸に対応する3つのチューブの輪から成るその名も三半規管です。体が動くとき(あるいは、止まるとき)そのチューブの中のリンパ液が、ちょうど電車の発車時、停車時の乗客のように、慣性の法則で逆に動くことで動きを感知します。

両性花を覆うように開く装飾花downsize
(両性花?を覆うように開く装飾花)
ぐるぐる回るとリンパ液が回って目も回る
ゴリラたちのロープのぐるぐる回りも、「ぐるぐるバット」と同じく、激しく回って急に止まると三半規管のリンパ液は、かき回したバケツの水のように、しばし回り続けます。
一方、目はバランスを保つため急な動きとは逆向きに動きます。つまり激しくぐるぐる回ってパッと止まると眼が逆方向に動いて「目が回る」らしいです(詳しくはウェブで調べてくださいね)。

よく咲いたアジサイdownsize
(昨シーズン、アジサイはよく咲いてくれました)
ゴリラたちは陶酔感を楽しんでいるのでは?
なので、ゴリラたちは「ぐるぐる回り」で一種の陶酔感を感じて「やみつき」になり、何度もくりかえすのではないか、と考えられるそうです。

意味ない行動で遊ぶのはヒトもゴリラも同じ
出典著者Lameira氏、Perlman氏によれば、ゴリラやチンパンたちの「ぐるぐる回り」は何の目的もメリットもない意味のない行動、つまり「遊び」。ヒトもゴリラたちも同じと考えられるそうです。

出典:「回る霊長類」日経サイエンス2023年11月号P29
出典:”Great apes reach momentary altered mental states by spinning” Adriano R. Lameira & Marcus Perlman Primates volume 64, pages319–323 (2023) DOI 10.1007/s10329-023-01056-x
出典:”Dizzy apes provide clues on human need for mind altering experiences” UNIVERSITY OF BIRMINGHAM EurekAlert NEWS RELEASE 13 Mar. 2023


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秋のハマの絵画展に懲りずに出展+ハマの港寸景

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サンマルタン作業明暗調整downsizeREVII
(出展水彩画「サン・マルタン運河の初夏をゆく遊覧船(パリ)」)
恒例、秋の絵画展はハマの一等地で
今回も展覧会会場は山下公園そば、日本大通り沿いのかながわ県民ホールの展示室でした。出展が気恥ずかしいほどのハマの一等地のド真ん中でした。
この絵の主題、パリのサン・マルタン運河の過去記事です↓
日本で発見!新しい石+パリ、サンマルタン運河の四季
4つの性の小鳥は自分と違う者に惹かれる+パリのサンマルタン運河(再)
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F1カー作業明暗色調調節REVdownsizeREV
(出展水彩画「シャンゼリゼのF-1カー」)
懲りずに出展、フランスの思い出
以前パリで出会った風景の水彩画を2点、懲りずに出展しました。立体的な構図が好きなので2枚とも斜め上からの構図となりました。こちらの絵はシャンゼリゼのルノーのショールームです。
シャンゼリゼの過去記事です↓
メインストリートはカレーライスか、オー、シャンゼリゼ!
朝な夕なのパリの表情、シャンゼリゼ界隈
シャンゼリゼを呼吸するパリのホテル;晩秋パリ散歩その4


日本大通で信号待ちdownsize
(日本大通で信号待ち)
未だ夏の余韻が残るハマ
展覧会開催は11月初旬でしたが、まだ夏の余韻を感じるほど暖かな日々でした。かながわ県民ホールのそばを走る日本大通りのいちょう並木はまだ青々としていました。

絵画展のお客さんdownsize
(絵画展のお客さん)
お当番日は祝日、たくさんのお客さん
展覧会受付のお当番の日はたまたま祝日だったこともあり、訪れたお客さんは軽く100人超え。

ハマのみなとを走る赤い靴号downsize
(ハマのみなとを走る「赤い靴号」)
♪赤い靴履~いてた女の子・・・♪
・・・の舞台は横浜港です(野口雨情作詞「赤い靴」)。赤い靴の少女の像は横浜駅などハマのあちこちにあります。そして横浜観光の周遊バスはその名も「赤い靴号」。日本大通りで出会いました。

大さん橋のネプチューン号downsize
(大さん橋のネプチューン号)
横浜港の縁の下の力持ち
会場の県民ホールから日本大通りを渡って山下公園を抜け横浜港へ出ました。大さん橋には、水先案内船、曳船、パトロール船など、色々な小さな船が舫っています。こういう風景は結構好き♡です。

インターコンチとジュピター号downsize
(インターコンチを背景に舫うジュピター号)
ハマが一望できる山下公園
山下公園から横浜港に出ると、さーっと視界が広がり爽やかな気分になりますね。近くに大さん橋、氷川丸、遠くにベイブリッジが、そして少し左にインターコンチ(インターコンチネンタルホテル)の「レモンのカット」も遠望できます。

木漏れ日の日本大通りdownsize
(木漏れ日の日本大通り)
街には緑が要る
・・・と思いますね。秋には日本大通りは黄葉のいちょうで彩られます。余談ながら、街の緑は街に住む私たちを癒し、街に暮らす生きものが織りなす都市の生態系を支えています。

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