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スズメは栽培穀物を食べるよう進化してヒトに寄り添う+ローマ散策

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栽培穀物を食べるよう進化したスズメ
(栽培穀物を食べるよう進化したスズメたち)
小鳥はほぼスズメの仲間です
私たちが「小鳥さん」と呼ぶ大部分、現生鳥類1万400種の半分以上(約6200種)がスズメの仲間のスズメ目です。恐竜からの「鳥類暖簾分け」では一番遅く250万年前に登場し一番種の数が多く世界中に棲んでます。




山門のようなセウェルスの凱旋門downsize
(山門のようなセウェルスの凱旋門:ローマ市内の遺跡フォロ・ロマーノ)
スズメの親戚は世界に15種
スズメ属(Passer)、私たちがナントカスズメと呼ぶいわゆるスズメの仲間は15種ほどいます。日本には3種いて、スズメ(日本在来種のP. montanus)、ニュウナイスズメ(P. rutilans)、そして今回の主役、イエスズメ(P. domesticus)です。イエスズメは広くユーラシア大陸に分布し、種名の通りまるで「家畜化」されたように人の生活圏に棲みます。

夕暮れバールの賑わいdownsize
(夕暮れ、バールの賑わい;ローマの繁華街)
ヨーロッパの古都ローマ
ヨーロッパのスズメたちの歴史のお話につき歴史の都ローマの寸景を添えます(まだご紹介していないものも)。
ローマの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
ローマ「弾丸トラベラー」水の民の噴水を巡る
小石と砂のネバーエンディングストーリーとローマ番外編
動物たちと歩むヒトの進化;共進化する者たち/ローマ再び
マツ林を再生したホシガラスの知恵+ローマ、フォロロマーノ再び


水面に光が躍るトレヴィの泉downsize
(水面に光が躍るトレヴィの泉;観光客でいっぱい)
スズメの異端な野生児Bactrianus
主にヨーロッパに棲むイエスズメ(P. d. domesticus)の亜種に中東からコーカサスに棲むBactrianus※(P. d. bactrianus)がいます。他のスズメたちが人に頼って暮らすのに対して、Bactrianusは野生のライフスタイルを保ち、野生のイネ科の種子を食べ、群れず、渡りをし、人里には近づきません。(※:Indian sparrowとも呼ぶようです)

おつまみがうまいバールdownsize
(おつまみが絶品なバールの一杯、さすがイタリア)
野生児Bactrianusとイエスズメを比べてみると
出典著者のオスロ大学Mark Ravinet氏らはBactrianusが人の暮らしに寄り添って暮らすようになる前の野生のスズメの姿を留めた例と捉え、近縁のイエスズメとその遺伝子を比べて、何が違うか=何がスズメを人と暮らすように進化させたのか、を調べました。

スズメたちには突然の健康診断
Ravinet氏らはかすみ網でスズメたちを捕獲し、体長などを測定、少しばかり採血し、足輪をつけて放しました。ヨーロッパと中東に棲む4種のスズメ属、イエスズメ46羽、もとからヨーロッパに居たスペインスズメ43羽、イエスズメとスペインスズメのハーフ、イタリアスズメ31羽と野生児Bactrianus sparrow19羽の血液サンプルからそれぞれの遺伝子をゲノム解析で比較しました。

DNAをイエスズメと野生種Bactrianusとで比較してみると・・・
するとイエスズメの頭骨発生に関わる遺伝子とアミラーゼの遺伝子の増強が、近縁の野生児Bactrianusと比較して変化していたのです(遺伝子変異)。

グルメの街ローマの昼下がりdownsize
(グルメの街ローマの昼下がり、どこで食べようか)
栽培植物になり種は大きく穂から落ちなくなった
イネ科植物のコメ、コムギなどが栽培穀物化してゆく過程で風にゆすられるだけで種が落ちる「脱落性」を失い実っても穂についたまま収穫出来るようになり、種は大型化しました。

遺伝子変異に刻まれた進化の証拠
イエスズメのデンプン消化酵素アミラーゼをたくさん作るようにする遺伝子AMY2Aはヒトやイヌにも見られ、コメ、ムギなど主にイネ科の栽培穀物(=種子)を食糧にすることに適応した進化です。

共和国広場のナイアディの泉downsize
(共和国広場のナイアディの泉;黄昏の空のシルエットが幻想的)
ヒトの暮らしに合わせて進化したイエスズメ
イエスズメの進化の道筋はこれまで良く分かっていなかったのですが、この研究からこれらの遺伝的変異は1万1千年前頃に起こったようです。
イエスズメは頭骨のかたちを変化させ、イヌと同様にデンプン消化能力を高め、栽培穀物のデンプンを餌に出来るように進化した。つまりはヒト(の暮らし、文明)に合わせて適応したらしいのです。

ワンちゃんもご飯を食べて人と暮らすようになりました。その過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
ワンちゃんにはご飯をあげよう+パリ郊外モレシュルロワン番外編

「農耕最前線」とともに版図拡大したイエスズメ
イエスズメとBactrianusの2種の分枝は1万1千年前、ちょうど中東で農耕が始まった時期にあたり、更に、中近東で生まれたイエスズメ種は6千年前頃からヒトの農耕文化のヨーロッパへの拡大に伴いヨーロッパ全域にも拡大していったようです。

全世界制覇を果たしたスズメ一族
スズメ(日本在来種)やイエスズメなど、スズメの仲間、は南極以外のすべての大陸で人の暮らしに寄り添って棲みます。いずれも人のくら暮らしのそばに棲み、巣作りなどで人を利用し、穀物などを餌にしてヒトに頼って生きています。

でもネ、研究はこれからなのです
頭骨の変化がイエスズメにコムギなど「栽培穀物をついばむ」能力を与えたのか、どうか?は更に研究が要るそうです。イエスズメなどスズメたちが人の暮らしのそばで棲むことを可能にした遺伝子変異がまだ他にもあるかも知れないそうです、注意深く見れば、スズメだけじゃなく私たちヒトに寄り添い暮らす生き物はもっとたくさんいますしね。

出典:” Signatures of human-commensalism in the house sparrow genome” Mark Ravinet et al. Proceedings of the Royal Society B Vol.285, issue 1884 (2018) DOI: 10.1098/rspb.2018.1246
出典:”How the house sparrow made its home with humans” Frankie Schembri Science Vol 361, Issue 6404 24 (2018) doi:10.1126/science.aav2132
出典:「スズメはなぜ人里が好きなのか」2010年 大田愼也氏著(弦書房)


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つゆだくを楽しむ肉じゃがはガキの頃のシチューでした

つゆだくを楽しむ肉じゃがはガキの頃のシチューでした
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つゆだくアッサリの肉じゃがですdownsize
(つゆだくアッサリの肉じゃがです)
突然ですが・・・
肉じゃがは「つゆだく派」ですか、それとも「煮詰め派」ですか?私、Levalloisbeeは「つゆだく派」です。




ジャガイモは電子レンジでチンdownsize
(主役のジャガイモは電子レンジでチン!崩れずきれいに仕上がります)

つゆだくアッサリ肉じゃが
・・のレシピを今回ご紹介します。オリジナルと言うより勝手な工夫ですが、それなりにポイントもありまして・・・

【ポイント】
・油は使わず、脂身の少ない肉を使ってアッサリに仕上げる
・肉は牛肩肉赤身切り落とし(つまりクズ肉)、お手頃、脂は少なく灰汁取りもほとんど要らない
・順番に具材を入れて煮る、肉を煮すぎない
・含め煮にする、煮詰めずともちゃんと味が浸みる
・鍋をゆすって極力かき回さない、ジャガイモの煮くずれを抑える
・電子レンジでジャガイモを茹でる、煮る時間を短縮する
・煮汁は味見の前に電子レンジで温め甘みを感じやすくして最終調整(甘味の味覚は温かいほど敏感になります)



牛肩肉切り落としと煮汁の材料
(牛肩肉赤身切り落としと煮汁の材料)
ルーツはおばぁちゃんは「シチュー」
私、Levalloisbeeにとって「肉じゃが」のルーツはおばぁちゃんの「シチュー」なんです。何で「シチュー」?おばぁちゃんにとって牛肉とジャガイモの組合せはハイカラだったのでしょう。

まず玉ねぎを半透明になるまで煮るdownsize
(まず玉ねぎを半透明になるまで煮る)
昭和の大阪の「シチュー」、実は肉じゃが
昭和の大阪の下町でガキの時代を過ごした私、Levalloisbeeは祖母や母が作ってくれる「シチュー」が大好きでした。それはジャガイモと肉を醤油と砂糖の味付けで煮ただけの庶民レシピで、今にして思えば「肉じゃが」そのものでした。

青い検印付き、庶民の肉「牛スジ」
「シチュー」の肉は牛スジ肉で安いけれど長い時間煮込む必要がある、当時の「庶民の肉」でした。時に枝肉に押される青い検印がそのまま煮た肉に残っておりました


なぜか片栗粉、シチューの“とろみ”なのか?
片栗粉でとろみをつけてもいました。シチューのとろみをイメージしたのか?肉=洋風、とろみ=シチューっぽい→で、牛スジ肉の肉じゃがが「シチュー」だったんでしょうね。このレシピでは使いませんよ

ジャガイモを加え5分煮るIMG_9455
(ジャガイモを加え5分煮る)
さて、まずは材料
・ジャガイモ 400g、皮をむき大きめの角切りに
・牛肩肉赤身切り落とし(脂身なし) 200g、ほぐしておく
・玉ねぎ 中1個、1-2cm幅の厚めのざく切り

<煮汁材料>
【A】

・砂糖 大さじ2
・日本酒 30ml
・白だし(10倍濃縮) 40ml

【B】
・醤油 大さじ2弱、最後に味見しながら加える

最後に牛肉を加えさっと煮て冷ますdownsize
(最後に牛肉を加え、さっと煮て冷ます)
作り方です
含め煮にしますので夕食のおかずなら早い時間に仕込むことをお勧めします
1. 厚めに切ったジャガイモを平皿に並べて電子レンジで加熱し茹でます(「根菜」モード)、爪楊枝が通ればOKです。
2. 煮汁材料【A】を混ぜ水を加えて600mlにし、電子レンジで軽く温めます(「飲み物」モード)
3. 温めた煮汁材料に少しづつ味見をしながら【B】醤油を加えます(多くても大さじ2)
4. 煮汁を鍋に入れ玉ねぎを入れて強火で一煮立ちさせ(アルコールを飛ばす)、さらに中火で玉ねぎが半透明になるまで煮ます
5. 茹でたジャガイモを加えて弱火で5分煮ます。このとき鍋はかき回さずゆするだけです
6. 最後に牛肩肉を入れてサッと混ぜ、強火で肉の色が少し変わるまで煮て、すぐに火を止めます
7. 蓋をして室温で含め煮にします


肉じゃがの完成ですdownsize
(肉じゃがの完成です、煮汁ごとご飯にかけてもおいしい)
一旦冷まして一煮立ち
鍋が一旦冷めるまで待ってからもう一度中火にかけます。煮立つ手前で鍋を火から下ろし皿に盛ります。定番のおかずです、熱いうちにいただきます。

参考にした柳原さんの料理本、私、Levalloisbeeの「料理の教科書」の1つです
出典: 「NHKきょうの料理『和食』; 四季を楽しむ料理集」著者:柳原一成氏(懐石近茶流宗家)

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眼からのフラッシュビームで餌を捕える浅瀬の小魚+マリタイム・カタリナ飛行艇

眼からのフラッシュビームで餌を捕える浅瀬の小魚
+マリタイム・カタリナ飛行艇


本庶 佑 先生、ノーベル医学生理学賞受賞おめでとうございます!

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ギンボT delaisiはリーライト機のように餌を照らす
(ギンボT delaisiはリー・ライト機のように餌を照らす)
眼からフラッシュビ~ム!
「眼からビームを発射して餌を照らし捕食する」て聞くと何だかSFの恐ろしいエイリアンか、ウルトラマンのようですが、今回の主役は8cmほどのギンポの仲間のひ弱な小魚Tripterygion delaisiです。地中海や大西洋の浅い海に棲んでカイアシなど小さな甲殻類を食べます。




背景でビーム色を変え餌が無ければ発射しない
(背景でビーム色を変え餌が無ければ発射しない、スキャンも出来る)
浅瀬の小魚が青赤のフラッシュビームで餌を捕える
浅い海で小さな魚、ギンポ類triplefinの1種black-faced blenny(Tripterygion delaisi)が餌を獲るときには、眼からの青や赤のフラッシュビームで海底をスキャン、餌にビームを照射し捕食していることが分かりました。

カタリナの着陸消防車も待機REV2downsize
(カタリナの着陸消防車も待機)
マリタイム機カタリナ飛行艇
まるでリー・ライト(Leigh Light)装備のマリタイム機みたい、ってことでケンブリッジ郊外DuxfordのIWM博物館でデモフライトするカタリナのフォトを添えています(まだご紹介していないものも)。カタリナ飛行艇(PBY Catalina)はRAF(英国空軍)コースタールコマンドでマリタイム機として活躍しました。
(リー・ライト:直径61cmの探照灯、2200万カンデラの物凄い明るさを誇った)

RAFマリタイム機の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
余り物には珍発明を間抜けな漁師のウィンピー大活躍Wellington GR Mk VIII
時代に追い抜かれていった凡庸なアナクロAWホイットレイ
名家ウェリントンを継いだ君は何になりたかったのウォーウィック君
空飛ぶネコか いえカタリナは両生類
ベンチャー成上りの礎は丸っこくかわいいハドソン機 空(そら)物語その3
空飛ぶ船サンダーランド飛行艇の洞内巡り


ギンボT delaisiの眼から光が出典Youtube画像
(ギンボT delaisiの眼から光が・・出典Youtube画像)
世にも珍しい光照射探索
出典著者のNico K. Michiels氏が言うように、「小さな魚の眼が光る」のは水族館に行った人なら誰でも見ているはずですが、これが生物界では珍しい「光を照射して周囲を探る」active photolocationであることが分かったそうです。動物が何かを発射して環境や餌や敵を探る方法の有名なものにはコウモリの音響定位(echolocation)がありますが、光を発して探る例は珍しいそうです。

「光るのは眼の反射」と思われていた
これまで気づかれなかったのは魚の眼が光るのは「虹彩などの反射だろう」がなんとなく常識で研究対象としては注目されなかったからのようです。

飛行準備中のカタリナ飛行艇再掲downsize
(飛行準備中のカタリナ飛行艇;DuxfordのIWM博物館)
背景次第でフラッシュビームの色を変える
なんとギンボT. delaisiは環境の背景によってフラッシュビームの色を変え使い分けているようです。青い背景なら赤のフラッシュ、赤い背景なら青いフラッシュと、合理的ですね。

カタリナのフライパスREVdownsize
(カタリナのフライパス)
じゃ、餌を置いて試してみよう
出典著者Michiels氏らはギンボT. delaisiの餌のカイアシ類copepodを青と赤の背景に置いてみました。すると餌なしより明らかに多くフラッシュビームを眼から発射しました。もちろん青い背景なら赤のフラッシュ、赤い背景なら青いフラッシュをより強く発射しました。


意図的なフラッシュビーム発射
だから単なる眼の反射ではなくギンボT. delaisiは意図的にフラッシュビームを選んで発射しているのです。

白いカエルCatalina機再掲downsize
(白いカエルみたいなカタリナ)
眼から蛍光を出せるギンボT. delaisi
そもそもギンボT. delaisiは蛍光を出すのです。外光が眼の虹彩のグアニン結晶に吸収されるとそのエネルギーの一部を蛍光として放出します(波長は長くなる)。更に虹彩のメラニン顆粒の層を“指を開いたり閉じたり”するようにして蛍光の明るさ調節も出来ます。

集光して下を照らすフラッシュビーム
出典著者Michiels氏らの観察によるとギンボT. delaisiのフラッシュビームはレンズで集光されて虹彩の下部から下方に、つまり餌がいる海底に向けて発射されます。

グーフフィントンのGR Mk VIII側面図REV4downsize
(グーフィントンのGR Mk VIII; リー・ライトとASVレーダーを装備)
フラッシュビームでスキャンして餌を探す
このようにギンボT. delaisiは左右の眼をまるでサーチライトのように海底付近をスキャンします。カイアシなど餌が見つかれば標的=餌にフラッシュビームをフォーカスし捕捉します。やっぱりRAFマリタイム機の探照灯リー・ライトそっくりですね。

フラッシュビームは空腹に左右されないみたい
ちなみに空腹と満腹のギンボT. delaisiで試しましたが、差は見られなかったそうです。

小魚の世界はまだまだフシギがいっぱい
小さな生き物でも、いえ、小さな生き物だからこそ先入観も捨ててよく観察すればまだまだフシギがありそうですね。


出典:“Controlled iris radiance in a diurnal fish looking at prey” Nico K. Michiels et al. Royal Society Open Science vol.5: 170838.http://dx.doi.org/10.1098/rsos.170838
出典:”These shallow water fish can use their eyes like flashlights” Elizabeth Pennisi Science 16 February 2018 Vol 359 Issue 6377 doi:10.1126/science.aat3798
出典:ウィキペディア” Black-faced blenny”


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雲を作って地球を冷やす小っちゃな藻E・ハックスレイ+南ブルターニュ、ベル・イル

雲を作って地球を冷やす小っちゃな藻E・ハックスレイ
+南ブルターニュ、ベル・イル

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雲を作って地球を冷やすEハックスレイ
(雲を作って地球を冷やすEハックスレイ)
「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな・・・
「海の植物プランクトン円石藻がウイルスに感染すると雲が出来る」と言う「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいなサイエンス小ネタです。
雲と植物プランクトンの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
氷の底で繁茂する藻が極地の海を豊かに、でも温暖化で危機かも?仏ブルターニュの港
雲を作って雨季を呼び込むアマゾンの熱帯雨林 雨と虹の島、ハワイ
精巧なミクロのカメラ眼を持つ単細胞プランクトン 光溢れるサイパン石垣の海
帆船でお宝プランクトンを求め探検航海 港の寸景フランス、ハマ、ハワイ、カプリ
小さな藻が大気を守る、でも古代の海に逆戻りの危機かも?





出典ScienceのEハックスレイdownsize
(エミリアニア・ハックスレイの顕微鏡写真)
エミリアニア・ハックスレイって女優さん?いえプランクトン
今回の主役は海の植物プランクトン円石藻のエミリアニア・ハックスレイ(Emiliania huxleyi)(以下、E.ハックスレイ)です(女優みたいな名前ですね)。

公園から遠望する運河と街並みdownsize
(公園から遠望する運河と街並み;ベルイル島ルパレ港に続く入り江)
南ブルターニュのかわいい小島ベル・イル
海つながりと言うことで、フランス、南ブルターニュのキブロン半島沖のベル・イル島(Belle Ile en Mer)のフォトを添えます(まだご紹介していないフォトも添えて)。
ベル・イルの過去記事はこれです↓クリックで飛びます。
南ブルターニュのその名も「美しき島」ベルイル フランス街歩き番外編

荒野にポツンと立つ灯台は白に赤が印象的REVdownsize
(荒野にポツンと立つ灯台は白に赤が印象的;見晴らしの良い丘の上にあります)
炭酸カルシウムの盾、コッコリス
E.ハックスレイは直径5-10μmの単細胞で、炭酸カルシウム(CaCO3)で出来た直径2μmの殻、コッコリス(coccolith、円石)を、まるで盾を重ねるように、何枚も重ねてまとっています。動物プランクトンなどの捕食から逃れる防御です。

植物プランクトンの一大繁殖、bloom
春、雪解け水が川から栄養塩を海に運び、冨栄養で殖える植物プランクトン珪藻が光合成して大繁殖(bloom、藻類ブルーム、algal bloom)します。やがて栄養塩は消費され海は貧栄養になります。

防波堤前に整列するヨットdownsize
(防波堤前に整列するヨット)
競争には弱いけど貧しさには強い円石藻
すると競争力は弱いけど他のプランクトンが棲めない貧栄養の海でも殖える円石藻などハプト藻が同じく光合成をして珪藻と入れ替わるように大繁殖します。

宇宙から見えるほどの大繁殖(bloom)
珪藻や円石藻の大繁殖bloomは海上数千平方kmに及び宇宙ステーションから観察(葉緑体の色を測る)できるくらいです。北大西洋ではE.ハックスレイが大繁殖しbloomを作ります。

魚の直売所今日はもう完売downsize
(魚の直売所今日はもう完売)
大繁殖のあとのウイルス感染でコッコリスが飛び散る
円石藻のE.ハックスレイが大繁殖すると今度はE.ハックスレイに感染するウイルス、EhV (E.huxleyi virus、DNAウイルスCoccolithovirusの1種)が繁殖、ウイルスに感染したE.ハックスレイは死んでバラバラになり大量のコッコリスが一気にばらまかれます。

空中に撒かれたコッコリスが雲のタネになる
E.ハックスレイなど円石藻の大繁殖や、ウイルス感染で大量にばらまかれたコッコリスは波しぶきで空中に飛散し大気中の微粒子(エアロゾル)、SSA(sea spray aerosol)となり、これが核となって雲を作るらしいのです。


ジグザグと運河が奥まで続くdownsize
(ジグザグと運河が奥まで続く)
実験水槽で確かめてみた
これを実験室で確かめるため、出典著者Miri Trainic氏らは海水タンクにE.ハックスレイを入れて(1mlあたりコッコリス換算で2千万個!)5日後にウイルスEhVを入れ感染させました。すると海水に漂うコッコリスはウイルスなしに比べて3倍に、空気中に飛び散ったコッコリスでは10倍に増えました。

入り江沿いルパレの街と漁船downsize
(入り江沿いルパレの街と漁船)
E.ハックスレイは様々な働きで地球を冷やす
炭酸カルシウムの殻、コッコリスを持つE.ハックスレイなど円石藻はいくつもの働きで地球を冷やし、温暖化を緩和しています(「続きを読む」で※印につき少し補足しています)。

➀【CO2吸収】まず光合成でCO2(二酸化炭素)を吸収し(→※1)

②【CO2吸収】コッコリスを作るときにもCO2(実際には海水中の重炭酸イオン)を吸収し(→※2)

③【雲を作る】波しぶきと共に空中に放出されたコッコリスはエアロゾルとして雲を作る核となり(→※3)

④【日傘効果】エアロゾルのコッコリスそのものも太陽光を反射し雲とともに「日傘」効果となり(→※4)

⑤【雲を作る】また、別に“磯臭さ“、DMS(ジメチルスルフィド)を放出して雲の形成を高めます(→※5)

⑥【炭素貯金】そして円石藻が(感染などで)死んだり、食べられたりした後、大部分のコッコリスはマリンスノーとなって沈みます。そのごく一部ですが、やがて堆積岩になり炭素貯金としてCO2を除去、閉じ込めます(→※6)


小っちゃい体で地球を冷やすE.ハックスレイ
円石藻E.ハックスレイはミクロン単位の小っちゃな海の単細胞プランクトンですが、大気中のCO2を吸収し、雲を作って地球を冷やし、温暖化を緩和するのにとても大事な役割を果たしています。
がんばれE.ハックスレイ!


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「寄生する奴に寄生する」虫こぶを占拠するツル植物+ブルターニュの海賊砦サン・マロ

「寄生する奴に寄生する」虫こぶを占拠するツル植物+ブルターニュの海賊砦サン・マロ
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寄生する奴に寄生するツル植物
(寄生する奴に寄生するツル植物)
「他人に寄生する奴に寄生する上手」
・・・がいる、と言うサイエンス小ネタです。




往年のサンマロ城今は市庁舎downsize
(往年のサン・マロ城も今は市庁舎です)
海賊の根城ブルターニュのサン・マロ
他人の上前をはねる、つながりで昔海賊コルセール(corsair、コルセアですね)の根城だったサン・マロ(Saint-Malo)のフォトを添えます(まだご紹介していないフォトも)。
サン・マロの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
海賊砦サンマロ、パイレーツ・オブ・ブルターニュの”兵どもが夢の跡”

つるで巻きつき根を伸ばして養分を横取り
今回の主役、love vine (Cassytha filiformis)はクスノキ科のスナヅルの代表的な1種(タイプ種)でアメリカ、インド・東南アジア、オーストラリア、ポリネシア、熱帯アフリカに広く分布します。

レストランの朝REVdownsize
(レストランの朝、サン・マロ城郭内にあります)
スナヅルは自らも光合成する半寄生
スナヅルは寄生性のつる植物で、自ら光合成をしますが、根に似た「吸根(haustorium)」で宿主植物の維管束から養分を横取りして育ちます(半寄生)。小さな白い花を咲かせ丸い実が生ります。

城壁散歩で見下ろすレストランdownsize
(城壁散歩で見下ろすレストラン、ジオラマみたい)
スズメバチの「賄いつき下宿」虫こぶ
寄生スズメバチ(cynipid wasp)は群れを作らずオークなどの植物に虫こぶを作らせ幼虫は宿主植物から栄養を得て育ちます。虫こぶはハチにとってはシェルターであり「賄いつき下宿」です。

植物をホルモンで操り虫こぶを作らせる
寄生スズメバチはホルモン様物質を出し植物を操り、虫こぶを作らせますが、一方、宿主の植物にとって虫こぶは「がん」のようなものです。

黄昏時の石畳の広場REVdownsize
(黄昏時の石畳の広場、レストランに灯が入る)
「寄生者に寄生している」スナヅルを見つけた
今回、出典著者のScott P. Egan氏らはフロリダのオークなどに寄生しているスズメバチの虫こぶにスナヅルC.filiformis (love vine)が寄生している、つまり「寄生者に寄生している」ことを見つけました。
他人の上前をはねる動物の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
喰っている奴を喰うウミウシは生態系にも優しい+石垣の海のウミウシたち

2000個の虫こぶを調べてみた
出典著者のEgan氏らは2000個もの寄生スズメバチBelonocnema treataeの虫こぶを調べ、やっと58個にスナヅルC.filiformisの寄生を確認しました(約3%、なかなか分からなかった訳です)。

大砲が狙う先にはのんびり海水プールdownsize
(大砲が狙う先にはのんびりと海水プールが)
スナヅルが寄生した虫こぶのスズメバチはミイラに
スナヅルC.filiformisに吸根を差し込まれた虫こぶでは中の寄生スズメバチB. treataeの約半数(45%)がミイラ化し死んでいました。。一方、スナヅルつるが付いていない虫こぶ内のスズメバチの死亡率は2%未満でした。虫こぶの栄養をスナヅルが吸い取りスズメバチは栄養源を絶たれたためでしょう。

たまたま虫こぶに行き着いたんじゃないの?
でも、「スナヅルがつるを伸ばして行き着いた先がたまたま虫こぶだったのでは?」と言う疑問がすぐにわきませんか?

海賊船?が舫っていましたdownsize
(海賊船?が舫っていました)
ポイント①虫こぶは葉の裏に出来る
今回スナヅルC.filiformisが主に寄生(吸根を伸ばす)していたのは寄生スズメバチB. treataeで宿主植物のオークQuercus geminataの葉の裏(下側)に丸いボール状の虫こぶを作らせ、その中で育ちます。

ポイント②スナヅルは葉の裏には吸根を伸ばさない
出典著者のEgan氏らが改めてスナヅルC.filiformisの寄生箇所;吸根が宿主植物のどこに付いているか?を調べてみると、宿主の新しい幹(40%)、つぼみ(10%)、葉柄(9.5%)、葉先(27%)、葉の縁(12%)とスナヅル自身(1.5%)で、葉の裏は1例もありませんでした。

スナヅルはわざわざ虫こぶを選んでいる
このように①スズメバチの虫こぶはオークの葉の裏にある、②スナヅルは通常つるを(養分を吸うべき維管束がない)葉の裏には伸ばさないので、スナヅルはわざわざ虫こぶを選んでいると言えます。

サン・ヴァンサン大聖堂downsize
(サン・ヴァンサン大聖堂、城郭内のランドマークです)
虫こぶをスナヅルの吸根が占拠
スナヅルC.filiformisは寄生スズメバチB.treataeの虫こぶの外皮を破って1本から4本の吸根を差し入れていて虫こぶの内部はすっかり吸根に置き換わっていました。そして中のスズメバチはミイラ化。


栄養分を奪われスズメバチは餓死
スナヅルは虫こぶを探し出し、つるを伸ばし、吸根を虫こぶに差し込んで栄養分を吸い取ってしまう、結果、スズメバチは中で飢え死にする、と考えられます。

フシギ①虫こぶを大きさで選んで寄生
一つふしぎなことは、スナヅルC.filiformisが寄生した虫こぶは、寄生されていない虫こぶと明らかに大きさが違うことです。寄生スズメバチB.treataeの虫こぶなら寄生された方が大きく、逆にCallirhytis quercusbatatoidesでは寄生された方が小さかったことです。

フシギ②宿主オークにとってはどうなのよ
それに宿主であるオークにスナヅルが虫こぶに寄生することがどんな影響を与えているのか(いないのか)はまだ不明です。


「寄生に寄生する」例はまだまだあるかも?
寄生を介しての生き物の食物網に植物でも「寄生に寄生する」新しいタイプが見つかったわけですが(虫こぶの住人を攻撃する虫の先例はある)、現在地球上には寄生植物は4,500種以上、虫こぶを作らせる寄生昆虫は13,000種いるそうで、このような例はまだありそうだと出典著者らは考えているようです。これからまだまだ研究することがありそうですね。

出典:“Botanical parasitism of an insect by a parasitic plant” Scott P. Egan et al. Current Biology 28, R847–R870, August 20, 2018 doi.org/10.1016/j.cub.2018.06.024.
出典:”This parasitic love vine is sucking the life out of freeloading wasps” David Shultz Science 17 August 2018 Vol 361, Issue 6403 doi:10.1126/science.aav1787
出典:ウィキペディア記事「スナヅル属」”Love vine”


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時代に追い抜かれていった凡庸なアナクロAWホイットレイ

時代に追い抜かれていった凡庸なアナクロAWホイットレイ
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おじぎをして飛ぶホイットレイdownsize
(おじぎしながら飛ぶホイットレイMk VII )
(今回イラストは出典(※)の図をお借りして少し加工しております)

昔ゲームで見たアナクロな爆撃機ホイットレイ
昔、今のゲーセンみたいなところに戦略爆撃のピンボールゲームがあって、とってもアナクロな爆撃機が登場しました。今思えば、それはA.W.ホイットレイやH.P.ハリファックス初期型だった気がします。




初飛行とエンジン出力
(ホイットレイの同期先輩後輩たち;初飛行年とエンジン出力)
始めから時代を逆行のホイットレイ
アームストロング・ホイットワースA.W.38ホイットレイ(Whitley)は1936年初飛行で1937年部隊配備なので英国の「九七式重爆」、初飛行同期にはドイツのJu88があり、米国の傑作戦略爆撃機B-17が既に2年前の1935年に初飛行してるのにこのデザインか?最大速度357 km/時だし。日本の九六式陸攻も1年前の1935年初飛行してるのに。
RAF重爆初期三羽烏の同期ウェリントン、ハムデンの過去記事はこれです↓クリックで飛びます
余り物には珍発明を間抜けな漁師のウィンピー大活躍Wellington GR Mk VIII
空飛ぶフライパンと金魚の空似 「戦闘重爆撃機」ハムデンって知ってますか?


胴体高ほどあるぶ厚い主翼downsize
(胴体高ほどあるぶ厚いホイットレイの主翼)
時代先取りブレンデッドウィングなの?ホイットレイ
ホイットレイの正面図を見ると主翼付け根の暑さは胴体高の半分以上、ひょっとして時代先取りのブレンデッドウィング??これだけ厚けりゃパンフレットだろがバクダンだろうが何でも入っちゃうだろうけど。

いつもおじぎをして飛ぶ実直なホイットレイ
ホイットレイの飛行中の写真を見るといつも機首下げに見えてしまうけど、これでまっすぐ飛んでるんです。寸法制限のある格納庫に合わせた短い主翼で夜間爆撃機としてたくさんの燃料と爆弾を積んで無事離陸するために主翼の迎え角を大きくした。その上爆撃手席の視界をよくするため顎を下に張り出したからおじぎしながら飛んでる印象になっちゃたようです。

凡庸な平面形downsize
(ホイットレイのマトモだけど凡庸な平面形)
なぜ時代遅れホイットレイに最先端レーダーを載せたか?
1940年、ホイットレイはRAF(英国空軍)コースタールコマンド(沿岸航空隊)で、当時の最先端技術、対艦レーダー(ASVレーダーMk II)の初めての装備機になりました。なぜ?
日本人発明の対艦(ASV)レーダー(と電子レンジ)の過去記事はこれです↓クリックで飛びます
対艦レーダー、TVアンテナ、電子レンジ、日本人の先駆研究の贈り物

レーダーアンテナ立てるのに棺桶のカタチがぴったり
英国は電子戦では終始一歩リードしていてASVレーダーも緒戦からいち早く実戦化に成功。でも初期のレーダーはたくさんのアンテナ立てまくるから平らな面がいい・・・と見渡すと、真っ四角の「空飛ぶ棺桶」ホイットレイの胴体がピッタリ!・・と性能とは全く無関係にホイットレイがASVレーダー装備哨戒機に選ばれました。

最大速度と動力旋回砲塔
(最大速度と動力旋回砲塔)
初物尽くし、ホイットレイ緒戦の栄光
実はホイットレイ、意外や初めてづくしで、初のドイツ本土爆撃、初のベルリン上空侵入(ビラ巻き)、初のアルプス越えでの初のイタリア本土爆撃。それに初ではないが、他国ライバルに先駆け早々と動力旋回砲塔を装備しました。

初の航空機単独によるUボート撃沈
中でもRAF(英国空軍)コースタールコマンド(沿岸航空隊)にとっての「初」が1941年に初めて飛行機単独で(海軍の協力なしで)Uボートを沈めたのがASVレーダー装備のホイットレイVII型です。

爆弾搭載量
(爆弾搭載量)
冷や飯を食わされたコースタールコマンド
RAFコースタールコマンドは、対Uボートなど、シーレーン防衛の要の役割を果たしたのですが、初期は期待も、優先順位も低く、陸上機はアンソンなど二線機、ボウタなど駄作機、ハドソン(これはこれで傑作機だけど)など米国製機しか配備されませんでした。

「お下がり」ホイットレイの第二の人生
それでも機数不足でやがてボマーコマンド(爆撃機軍団)の「お下がり」としてホイットレイ(Mk V次いでMk VII)がやってきました。のちにウェリントンもコースタールコマンドで第二の人生を送り、成功しましたが。

航続距離
(航続距離)
低空で不安定なマリタイム機ってどんなもんでしょう?
ところが、コースタールコマンドで使ってみるとホイットレイは、もともと低空作戦向けに設計されていない上に尾翼に欠陥があり、哨戒時やU-ボート攻撃時に海面近くを飛ぶと風で急に機体が傾いたり、そのまま海に突っ込んだりする事故が頻発、戦闘よりこちらの原因で人的損害が増えたそうです。

海に墜ちてもダイジョブなホイットレイ
そんなホイットレイですが、機体構造のおかげで不時着水時には乗員が助かり易かったそうです。でもそれ以前に墜落しない方が良い訳で、本末転倒のような・・・。

ホイットレイ、コースタールコマンドもお払い箱に
やがてRAFボマーコマンドが主力機をスターリング、ハリファックス、ランカスターの4発重爆とする方針を取ると三羽烏の中で最もましなウェリントンも1943年にはコースタールコマンドに転職し(同じくASV装備のVIII型)、はじき出されるようにホイットレイはコースタールコマンドもお払い箱になりました。

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おつゆもおいしい簡単手抜き豚バラ・モヤシ炒め

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簡単手抜きモヤシ炒めの完成ですdownsize
(簡単手抜き豚バラモヤシ炒め)
こんなもんを記事にしていいんだろうか?
でも。思わず「オイシイ」のですヨ。なので、敢えてその「えぇ加減なレシピ」をご紹介します。
暑い夏に向いているレシピかも?





手抜き、材料省きの「野菜炒め」
町の中華の定番の「野菜炒め」があります。それを抜けるだけ手抜きしてみたら・・・アララ、別のおいしい一品になっちゃった(少なくともLevalloisbeeにとっては)。おつゆをご飯にかけると二度おいしいんです。

ポイント(大したものは無いのですが・・)
・豚肉は一旦取り出して肉を硬くしない
・フライパンは洗わずモヤシを加え豚肉の旨味も回収する
・酒を加えて旨さが増しつゆも出来る
・単純ゆえ塩加減はちょっとデリケート、味見をしながら醤油を加える
・・・くらいでしょうか?


材料はこれだけdownsize
(材料はこれだけ)
材料(たったこれだけ)
・豚バラ肉 150g:数cm幅に切っておく、焼く直前に塩コショウを振る
・モヤシ 1袋:洗って水けを切る
・鶏がらスープ(顆粒) 5g (個装1袋またはティースプーン1杯強)
・醤油 ティースプーン 1杯弱(味見しながら加える)
・日本酒 60ml
・塩、コショウ少々:豚バラ肉下味用
・サラダ油 大さじ1.5杯


手抜きモヤシ炒めの作り方
(作り方です)
作り方(ちゃっちゃと作れます)
1 .フライパンにサラダ油を入れ塩コショウした豚バラ肉をほぐしながら中火で焼く。
2. 豚肉に焦げ目がつく一歩手前で火を止め、豚肉を一旦取り出す
3. 同じフライパンにそのままモヤシを入れて強火で炒める
4. モヤシにシャッキリ感を残して日本酒を入れて強火でアルコール分を飛ばす
5. 鶏がらスープを入れて一煮立ちして火を止め、更に味見をしながら醤油を加え、皿に盛る


手抜き簡単スピードランチですdownsize
(手抜き簡単スピードランチです)
ご飯にかけてもおいしい
はい、これだけ。ちゃっちゃと出来ます。熱いうちに食べましょう。
ご飯にそのままかけるとおつゆがおいしいです。

<追記>Levalloisbeeは辛いものが苦手なので使いませんが、お好みで一味唐辛子など辛味を足しても良いかも知れません。
出典は?・・・「思いつき」なので今回はありません


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植物樹脂とギ酸の「抗カビ・カクテル」で巣を守るヤマアリ+初夏の野草の花

植物樹脂とギ酸の「抗カビ・カクテル」で巣を守るヤマアリ
+初夏の野草の花

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アリはギ酸と樹脂の抗カビカクテルで巣を守る
(アリはギ酸と樹脂の抗カビカクテルで巣を守る)
アリの巣で感染症が蔓延すると全滅する
アリのように集団で生活する生き物にとって巣の中での感染症の蔓延は、巣の全滅を招きかねない脅威となります。
小さなアリたちのお話につき我が家の庭に来てくれた小さな野草たちのフォトを添えます。





ヤマアリの大きな巣の脅威は子嚢菌
地中や地表の塚に大きな巣を作るヤマアリ(wood ant、Formica paralugubris)にとって、昆虫の病原体であるカビMetarhizium brunneum(子嚢菌ボタンタケ目)が巣の幼虫などに蔓延することは脅威です。ヤマアリの仲間は世界中に分布し日本では3億匹からなる巣(Formica yessensis)の報告もあります。

庭の野草ニワゼキショウ3IMG_3342REVdownsize
(庭の野草ニワゼキショウ)
ヤマアリが発射する化学兵器、ギ酸
アリにはギ酸など、外敵に吹きかけるだけでなく、抗菌、抗カビ効果のある化学兵器、防御物質があります。今回の主役ヤマアリでは空中に12cmもギ酸を噴射します。

庭の野草タビラコ2IMG_3273REVdownsize
(庭の野草タビラコ)
植物樹脂には多くの防御物質が含まれる
一方、植物は病原体に対抗するための抗菌、抗カビ作用のある化学物質で病気を防ぎます。植物が作る樹脂にはこれらの防御物質が含まれています。

じゃ、ギ酸と樹脂で抗カビ・カクテルを作ろう
そこで、ヤマアリたちは自らが作る抗カビ作用のギ酸と、植物の防御物質が含まれる樹脂とを合わせてより強力な「抗菌・抗カビ・カクテル」にして巣に散布し感染症から巣を守っているようです。

庭の野草ネジバナ5IMG_3387REVdownsize
(庭の野草ネジバナ)
ヤマアリを樹脂と一緒に飼ってみると・・
出典著者のTimothee Brutsch氏らはヤマアリの働きアリ(巣を清潔にする役目を持つ)を、UV殺菌で無菌にした①植物樹脂、②小枝、③小石と一緒にエサ、水付きの小さな箱に入れて2週間飼いました。念のためヤマアリを入れない①②③も同じ操作をしました。

ヤマアリと樹脂の組合せで強力な「抗カビ・カクテル」
その後、ギ酸を出すヤマアリと一緒しておいた①樹脂、②小枝、③小石の抗カビ作用を測ってみると・・
「ヤマアリと①植物樹脂」の組合せのみ強力な抗カビ作用(培地上のカビ胞子がない面積が大きい)が見られました。ヤマアリがいても、いなくても②小枝、③小石では抗カビ作用はほとんど見られませんでした。


庭の野草6IMG_3370REVdownsize
(庭の野草ムラサキサギゴケ)
ヤマアリの抗カビ・カクテル成分はギ酸
更に、念のためヤマアリの代わりにヤマアリが出す<ギ酸とコハク酸>と<植物樹脂とガラス>の組合せでは「ギ酸+樹脂」だけ強い抗カビ作用を示し、ヤマアリ側の「抗カビ・カクテル」の主な成分がギ酸であることが確認できました。

庭の野草ヒメジオン4IMG_3355REVdownsize
(庭の野草ヒメジョオン)
アリは優秀な化学者
今回ご紹介の例のほか以前にも、①臭い化学物質で道しるべをつける、②SOS化学物質が救難信号にある、などをご紹介しました。様々な化学物質を色々な目的に使い分けるアリさんたちはまるで優秀な「化学者」です。
化学物質を使いこなすアリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
鼻が利かないとアリさんは社会生活が出来なくなる+初夏の庭の花
負傷兵を担いで救出するたくましいサハラの看護兵アリ+初夏の花たち


このほかにもアリさんたちは小さいけれど驚くほどの能力を発揮しますね。
他のアリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
灼熱サハラで砂漠アリは万歩計と視覚フローでナビる+哀愁のリスボン再び
森のお百姓さんハキリアリと昔作ったプラモたち


出典:” Wood ants produce a potent antimicrobial agent by applying formic acid on tree-collected resin” Timothee Brutsch et al. Ecology and Evolution Volume 7, Issue 7 April 2017 Pages 2249–2254

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