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ママの大好きなパパの歌をキンカチョウの幼鳥はママに励まされ覚える+冬のパリ

ママの大好きなパパの歌をキンカチョウの幼鳥はママに励まされ覚える+冬のパリ
~家族の絆がないとティーンエイジャーはラブソングが上達しない~
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キンカチョウの幼鳥はママに励まされパパの歌を覚える
(キンカチョウの幼鳥はママに励まされパパの歌を覚える)
キンカチョウはママの励ましでパパのラブソングを練習
パパとママが恋に落ちた時のママが大好きなパパのラブソングを息子たちにパパが教えてママが励まします。一夫一妻の小鳥、キンカチョウのお話し。




冬の陽の中のジャット島の船downsize
(冬陽の中のジャット島の船)
冬のパリの顔
何の脈略もないのですが、季節柄、晩秋から冬のパリのフォトを添えます。
冬のパリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
夢と記憶の妖しい関係 + 光と影が曖昧な晩秋パリ、バスティーユ

キンカチョウの親子
(キンカチョウの親子)
シマウマ模様のかわいい啼き鳥キンカチョウ
キンカチョウ(Taeniopygia guttata)は体長10cmほどのスズメの仲間(スズメ目)のかわいい啼鳥でオーストラリア、インドネシアなどに棲みます。雄にはシマウマ模様があり英名zebra finchです。

午後の陽にシルエットの凱旋門downsize
(午後の陽にシルエットになった凱旋門)
雄のラブソングに雌はボディランゲージで応える
オスだけが恋の歌を歌い、歌が気に入れば啼かない雌は羽毛を膨らませ体を左右にゆすってボディランゲージ求愛に応えます。
小鳥のサエズリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
シジュウカラは単語ではなく文章でサエズリを理解する+練習機T-6テキサン/ハーバード再び

飛べるようになれば両親のもとで歌の練習
キンカチョウは一夫一妻型で、めでたく番になると巣を作って卵を産み、やがて雛たちが生まれ、パパとママで餌を与えます。雄の幼鳥たちは飛べるようになる頃、25日齢くらいから60日齢にかけてパパの歌を覚え始め、35日齢頃からはパパとママのそばで歌う練習を始めます。

冬霧にかすむエッフェル塔downsize
(冬の霧にかすむエッフェル塔)
個室スタジオで幼鳥に歌の練習をさせる
そこで出典著者、米コーネル大学のSamantha Carouso-Peck氏とMichael H. Goldstein氏はパパの歌を覚えただろう35日齢に雄の幼鳥の兄弟を両親と離して1羽ずつ別々に録音とビデオ装置付きのかごに移しました。

メトロ3番線マルゼルブ付近のロータリーdownsize
(メトロ3番線マルゼルブ駅近くのロータリー)
歌うタイミングでママがほめてくれる疑似体験
すると35日齢から雄の幼鳥たちはパパの歌を真似て歌う練習を始めます。ここで出典著者のCarouso-Peck氏とGoldstein氏は9組の雄の幼鳥兄弟を選び、試験グループ(CC)の片方の兄弟には、60日齢まで彼が歌うたび、そのタイミングで、大人の雌が雄の歌に応える仕草=声は出さないけど羽毛を膨らませ体を左右にゆする動作、のビデオを見せました。
つまりはママが歌をほめてくれるのを疑似体験させました。


対照群はただ歌うだけ
一方、別の対照グループ(YC)のもう一方の兄弟には35-60日齢の間、歌うタイミングとは無関係に同じ雌の仕草のビデオを流しました。ちなみに試験の25日間にはどちらのグループも1日1時間歌い、歌の頻度には差がなかったそうです。

バスティーユ近くの川港アルスナル港REVdownsize
(バスティーユ近くの川港アルスナル港)
歌うのをほめられたらパパの歌が歌えるように
そして幼鳥が成熟する90日齢に、「歌の試験」をすると、歌うのとビデオの雌の仕草のタイミングを一致させた試験グループ(CC)は上手にパパの歌を真似て歌えるようになっていました。


ただ歌う練習だけだとうまく歌えない
ところが、歌うのとビデオを関連づけなかった対象グループ(YC)では90日齢になってもパパの歌をうまく歌えませんでした。

ママの励ましのボディランゲージが大切
つまり、ママの励ましのボディランゲージ(実験ではほかの雌のもの)でキンカチョウの雄のティーエイジャーは歌が上達しパパのように歌えるようになるようです。

たった10日間でパパの歌を覚える
実験では35日齢のときに両親と引き離していますので、キンカチョウの雄の幼鳥は25日齢から35日齢の10日間でお手本となるパパの歌を頭に叩き込んだことになります。
その後は、たとえパパの歌が聴けなくても、思い出しながら独学でパパの歌を歌えるようになるということです。結構スゴイですね。


少し憂鬱な空ノートルダム寺院REVdownsize
(少し憂鬱な空の下、ノートルダム大聖堂を遠望)
社会的刺激のフィードバックでうまく歌えるようになる
更に、幼鳥が独学で歌えるようになるためには歌わないママのボディランゲージ、大好きなパパの歌に応える仕草、つまりは社会的な刺激が必要だと分かりました。

視覚の刺激が要るのです
ちなみにキンカチョウの幼鳥を親が見えない条件で育てると(たとえ歌が聴けても)歌が上手に歌えなくなるそうです。これまでキンカチョウは単に聞いて真似て歌を覚えてゆく、と考えられていましたが、宗ではないようです。

赤ちゃんがしゃべるのを覚える仕組みの研究モデルに
このようなキンカチョウの歌のアクティブラーニングは、ヒトの幼児が両親とのコミュニケーションで少しづつしゃべることを覚えてゆく仕組みを研究する良いモデルとなるそうです。

家族の絆って大切です、ヒトも小鳥も・・
ヒトに限らず、幼いときの家族とのやり取りって大切ですよね、やっぱり。

出典:”Female Social Feedback Reveals Non-imitative Mechanisms of Vocal Learning in Zebra Finches” Samantha Carouso-Peck & Michael H. Goldstein Current Biology 29, 1–6 2019, https://doi.org/10.1016/j.cub.2018.12.026
出典:”Teen zebra finches seek moms’ approval for their new tunes” Virginia Morell Science Vol 363 Issue 6426 2019


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シロアリは水玉模様を作って砂漠化を防いでいる+パリ晩秋サンマルタン運河

シロアリは水玉模様を作って砂漠化を防いでいる
+パリ晩秋サンマルタン運河

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乾燥地帯の生態系を支えるシロアリ塚
(乾燥地帯の生態系を支えるシロアリ塚)
枯れ木を食べるシロアリは家の柱もかじります
シロアリはゴキブリの仲間、生きた植物ではなく、枯れ木、枯葉や枯れ枝などを食べる掃除屋さん、scavengerです。だから木造家屋の柱もかじります。




運河歩き第2の閘門から閘門群を遠望downsize
(晩秋のパリ、サンマルタン運河、第2の閘門橋から閘門群を遠望)
晩秋のパリ、サンマルタン運河
枯葉つながりで晩秋のパリ、サンマルタン運河のフォトを添えます(ちょっと古いフォトですが)
サンマルタン運河の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
日本で発見!新しい石+パリ、サンマルタン運河の四季
4つの性の小鳥は自分と違う者に惹かれる+パリのサンマルタン運河
ご主人の笑顔でワンちゃんも幸せに、共に「絆ホルモン」オキシトシンも増えます+パリ、サンマルタン運河


シロアリ塚は互いに等距離のヘキサゴン水玉模様
(シロアリ塚は互いに等距離のヘキサゴン水玉模様)
アフリカのサバンナでキノコを育てるシロアリ
シロアリの中には枯葉、枯れ枝を巣に運び、これを肥料にして地下でキノコを栽培して餌にする種もいます、まるでハキリアリのように。
今回の主役、アフリカの乾燥地帯に棲むOdontotermes属(タイワンシロアリの仲間)のシロアリはキノコを育てる巣の大部分を地下に作ります。1つの巣(アリ塚)に数百万匹ものシロアリが棲んでいて、小山のようなマウンドを作ります。人工衛星からでも見えるそうです。

ハキリアリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
森のお百姓さんハキリアリと昔作ったプラモたち

運河歩き3第2の閘門橋の上からdownsize
(サンマルタン運河、第2の閘門橋から振り返って)
シロアリは大規模スケールで土地の景観を変える
そんなキノコを育てる小さなシロアリが広大な乾燥地帯の砂漠化を大規模なスケールで防ぐ大事な役割を果たしているようなのです。

トカゲが居るなら虫も居て草も水もある
シロアリ塚の役割を調べるためアリ塚周辺のトカゲの生息数を調べた出典著者のRobert M. Pringle氏によれば「なぜトカゲの生息数を調べるのかって?トカゲがいれば餌の虫がいる、虫がいれば餌の植物が生えている、植物が生えているなら水がある、から」だそうです。実際、ヤモリとクモの生息数の分布はアリ塚をピークに山型になっていました。

運河歩き3第2の閘門とアパルトマンdownsize
(第2の閘門とアパルトマン)
シロアリは肥沃な土を作ってゾウを呼ぶ
シロアリはアリ塚付近の土壌を水分が豊富で、窒素、リンが多い肥沃な土壌に変えます。するとアリ塚周辺に植物が育ち、それを食べる昆虫が棲み、それを食べるトカゲなど爬虫類も棲むそうで、ゾウの群れまで惹きつけます。
シロアリ塚の植物はより栄養に富み多くの植物食動物を育みます。シロアリは草木、昆虫からゾウまで多種多様な生き物を支え、サバンナの生態系を間接的に支えています。


土を耕しキノコを栽培するシロアリ
シロアリは土を掘って砕いて唾液を混ぜて巨大な巣を作り、その中でキノコを栽培し、排せつ物も巣の近くに出すためアリ塚周辺は肥沃になります。シロアリは「土を耕して」います。

第3の閘門から第2の閘門を振返るdownsize
(第3の閘門から第2の閘門を振返る)
人工衛星が捉えたシロアリ塚の水玉模様
人工衛星からリモートセンシングで観測すると、シロアリのアリ塚(マウンド)は、まるで水玉模様のように一定の間隔で分布しています。その間を植物がまるでヒョウ柄ように生えていることも分かりました。

アリ塚水玉模様のまわりにはヒョウ柄模様に草木が生える
出典著者Corina E. Tarnita氏らは、山火事の後でしょうか、焼けた木の切り株の間にアリ塚の水玉模様とアリ塚を間に生えている植生がヒョウ柄模様であることを見つけました。

閘門の欄干で休むカモメさんたちdownsize
(閘門の欄干で休むカモメさんたち)
シロアリ塚分布のモデルを作る
そこで出典著者Tarnita氏はまずシロアリ塚の分布パターンのモデルを作りました。
シロアリが餌(正確には栽培するキノコの餌)を探す範囲=縄張りは巣から同心円を描いて広がりますが、やがて他の巣の縄張りとぶつかります。


縄張り争いがアリ塚の水玉模様を作る
巣の構成員数がほぼ同じなら(争っても優劣がつかず)アリ塚は等間隔でかつ最大限土地を利用するパターン=ヘキサゴン、つまりハチの巣の各頂点に巣があるパターンに落ち着きます、つまり数理モデルは水玉模様になります。これは人工衛星写真とそっくりでした。
ちなみにこのような水玉模様はオオカミやイソシギの縄張りにもみられるそうです。


植物が助け合ったり水を争ったりするモデル
次にTarnita氏は植生の数理モデルを作りました。
植物はまとまって生えれば少ない雨の水分を互いに効率よく利用できるが、離れた植物同士はサバンナの少ない水を奪い合う、そしてシロアリ塚がもっとも水が豊富で植物がよく生える、とします。


シロアリ塚と植生のモデルを合体させると人工衛星画像にソックリ!
そしてシロアリ塚のモデルと合わせた数理モデルの植生分布はヒョウ柄になりました。このパターンもまた人工衛星写真とソックリでした。

閘門橋に信号がある交差点downsize
(閘門橋に信号がある交差点)
シロアリ塚のおかげで乏しい水でも草木が育つ
人工衛星のリモートセンシングの観察結果は数理生態学の数理モデルともよく合うそうです。どうやらモデルは正しそうです。
さらにモデルからは、シロアリ塚の周辺ではより少ない雨(水分)でも植物が育つことが示唆され、シロアリが環境の植生維持に大事な役割を果たしていると推測されます。


妖精が躍った跡?フェアリーサークルはシロアリが作る
シロアリ塚の外縁に輪を描いて環状に植物が生えるパターンもあり(オーストラリア)、これもこの数理モデルで説明できるそうです。ちなみにこの輪を著者らはフェアリーサークルと呼んでいますが、林床にキノコが環状に生える菌輪のことで、昔、西洋では妖精が輪になって踊った跡だとか、いくつか伝説があるようです。

「水玉模様は砂漠化の危険信号・・」ではなかった!
以前は植生が水玉模様になるのは砂漠化一歩手前の危険信号とされていたそうですが、少なくともアリ塚の水玉模様はそうではないようです。

小さなシロアリが干ばつに強い環境にする
シロアリ1匹1匹はとても小さい昆虫ですが、人工衛星で観察できるほどの大規模スケールで景観を変え乾燥地帯を干ばつに強い環境にしています。ひいては地球温暖化による砂漠化を緩和する働きもしているのでしょう。

出典著者のLisa Margonelli氏はサイエンスライターで、本研究の出典著者のCorina E. Tarnita氏とRobert M. Pringle氏にインタビューして記事にまとめています。


出典:”Spatial Pattern Enhances Ecosystem Functioning in an African Savanna” Robert M. Pringle et al. PLoS Biology May 2010 Volume 8 Issue 5 e1000377
出典:”Termite mounds can increase the robustness of dryland ecosystems to climatic change”
Juan A. Bonachela et al. Science 6 Feb 2015 VOL 347 ISSUE 6222
出典:“How Termites Shape the Natural World; Interactions between termites and vegetation explain mysterious patterns throughout the world” Lisa Margonelli Scientific American August 1, 2018 (原典:"Termites and Fairy Circles" Scientific American Vol.319, No.2, P.74-79 (August 2018) doi:10.1038/scientificamerican0818-74)
出典:日経サイエンス  2019年2月号「シロアリとフェアリーサークル」Lisa Margonelli、


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タンポポの綿毛は渦輪でフワフワ飛んでゆきます+パリ小公園の花たち

タンポポの綿毛は渦輪でフワフワ飛んでゆきます
+パリ小公園の花たち

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タンポポの綿毛の落下傘(散布体)は渦輪でフワフワ浮かぶ
(タンポポの綿毛の落下傘(散布体)は渦輪でフワフワ浮かぶ)
パリ郊外ルヴァロワの小さな公園の花
かわいい素朴な道端の野草、タンポポのサイエンス小ネタにつき、パリ郊外ルヴァロワ(Levallois Perret)在住時のご近所の無名の公園、プランシェット公園(Parc de la Planchette)などのフォトを添えます。
パリ郊外ルヴァロワの小公園の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
地元の街のすてきな顔Hotel de Ville 後編ワンは平和なコミュニケーション+パリを彩る花たち
パリは花の街: 隠れた見どころプランシェット公園





春の花のPlanchette公園をお散歩downsize
(パリ郊外ルヴァロワ(Lavallois Perret)、春の花のプランシェット(Planchette)公園をお散歩)
コンクリートジャングルに生きる逞しいタンポポ
タンポポはキク科の道端に咲く可憐でけなげな野草ですが、その根は50cmほども地中に伸びてアスファルトの割れ目からも逞しく咲いています。

庭のタンポポ綿毛REVdownsize
(我が庭に咲いたタンポポの綿毛)
1つ、また1つ小さな落下傘が旅立ちます
タンポポの黄色い花はやがて真っ白フワフワのポンポンになり、風が吹いて1つ、また1つと綿毛の落下傘(散布体)になって運ばれ遠くへ飛んで行きます(風散布型種子)。

タンポポの綿毛WikiJPNREVdownsize
(タンポポの綿毛の散布体)
タンポポの種は100本の綿毛で風に運ばれる
タンポポの散布体の下についている粒は小さな種が入った乾いた果実、痩果で、そこから細長い軸、冠毛柄が伸び、その先端(上)は車輪のスポークのように細い綿毛、冠毛が90-110本ほど放射状についています。


ルヴァロワHotel de Villeの庭で遊ぶハトさんたちREV downsize
(ルヴァロワ市庁舎(Hotel de Ville)の庭で遊ぶハトさんたち)
タンポポの綿毛の落下傘(散布体)のヒミツ
出典著者のエディンバラ大学の中山尚美氏らは、タンポポの綿毛の散布体がフワフワ浮かんでなかなか落ちないヒミツを明らかにしました。どうやら冠毛が作り出す渦が綿毛の落下傘、散布体を吊り上げているようです。

プランシェット(Planchett)公園のチューリップdownsize
(プランシェット公園のチューリップ;眩しいばかりの春の彩り)
レーザーで冠毛の上の渦輪をとらえた
著者の中山氏らはタンポポの散布体を、下から風を送る風洞に入れ、空中の微粒子をレーザー光で光らせることで、空気の動きを目に見えるようにしました(可視化)。すると冠毛のすぐ上に分離した(冠毛にくっついていない)渦輪が浮かんでいました。

庭のタンポポの花REVdownsize
(我が庭のタンポポの花;種類は分かりませんが・・)
シリコン製モデルで渦輪を再現
そこで著者の中山氏らはタンポポの散布体の冠毛の数くらいの隙間を開けたシリコン板で同じような風洞実験を行ったところ、同じような渦輪が出来ました。

渦輪でチョウは上へ前へ飛ぶ
(渦輪でチョウは上へ前へ飛ぶ;過去記事より)
渦輪でチョウもヒコーキも飛びます
身近な渦輪の例ではデンジロウ先生の「空気砲」があります。渦輪は昆虫の飛翔、飛行機の飛行や魚の遊泳でも発生して、揚力や推進力を効率よく発生させます。
チョウが翅のはばたきで作り出す渦輪によって効率よく飛び、オオカバマダラの4千kmの渡りを可能にしているサイエンス小ネタは以前ご紹介しました。

渦輪で渡りをするチョウの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
オオカバマダラ蝶は鱗粉が作る渦で4千kmを渡る+パリ郊外原っぱのヒコーキたち

前縁渦が渦輪になる
(前縁渦が渦輪になる;過去記事より)
渦輪の揚力でフワフワ浮かぶ綿毛の落下傘
タンポポの散布体がゆっくり落ちてゆくとき、冠毛の隙間を通り抜ける空気と散布体の外側を通る空気とで圧力差が出来て、渦輪が出来るそうです。この渦輪が生む揚力でタンポポの綿毛の落下傘、散布体はまるで渦輪に吊り下げられているように、フワフワと浮かぶわけです。

早春Planchette公園の家族downsize
(早春のプランシェット公園の家族)
綿毛(冠毛)の数は厳密なんです
さらに、著者の中山氏らはシリコン板の隙間の数を変えてみたところ、タンポポの散布体の冠毛の本数(90-110本)よりずれると渦輪が出来なかったそうです。自然は絶妙なデザインを選んでいることが分かります。

陽に輝くプランシェット公園のバラdownsize
(陽に輝くプランシェット公園のバラ)
これまで知られていなかった渦輪で飛ぶ種
同じ風散布型種子でも、タンポポの種は、カエデの種のように翼を持っているわけではありません。なぜフワフワ飛べるのか?は研究者の間でも謎だったそうです。
中山氏によれば、タンポポ綿毛のような構造は昆虫の翅や脚にも見られることから、動物が運動に渦輪の働きを利用するのは珍しくないのかも知れないそうです。


ルヴァロワ市庁舎庭の花と噴水downsize
(ルヴァロワ市庁舎庭の花と噴水)
まだまだあるかも?「飛ぶヒミツ」
飛ぶことはロマンです。宇宙にまで行けるようになっても自然はまだまだ「飛ぶヒミツ」を隠しているようです。


出典:“A separated vortex ring underlies the flight of the dandelion” Cathal Cummins et al. & Naomi Nakayama Nature Vol.562 Issue 7727 17 p. 414-418 Oct 2018 DOIs 10.1038/s41586-018-0604-2
出典:natureダイジェスト2018年12月号 VOL.15 NO.12 P.4 「タンポポの綿毛の秘密」 Jeremy Rehm氏執筆 (翻訳:三枝小夜子氏)
出典:“Dandelion seeds fly using ‘impossible’ method never before seen in nature” Jeremy Rehm Nature 17 OCTOBER 2018
出典:日常の化学工学「飛行機はなぜ飛べるか-渦のはなし-」東京工業大学名誉教授 伊東章氏ホームページより
出典:ウィキペディア記事「タンポポ」


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海の光合成の音楽を聴くユニークな環境評価+石垣島サンゴ礁散歩

海の光合成の音楽を聴くユニークな環境評価+石垣島サンゴ礁散歩
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光さすサンゴ礁の海藻は酸素で音楽を奏でる
(光あふれるサンゴ礁の海藻は酸素泡で音楽を奏でる)
シュワー!溶けきらない気体が泡に
炭酸飲料のフタを開けるとシュワー!と泡と同時に音がします。これは溶けていた二酸化炭素の泡ですが、光合成で放出される酸素でも同じこと。シャンパンは泡が立ち上る様子と音も楽しみますしね。




石垣島クリーニングポイントに集まるマンタ
(石垣島クリーニングポイントに集まるマンタ)
水中では光合成の酸素は泡になる
海の中の海藻が光合成をすると酸素の泡を出します。金魚鉢の藻に小さな泡がくっついているのを見たことがありませんか?

海藻はシャンパン泡の音を奏でる
海藻が光合成を盛んに行うと海水に溶け切らない酸素は気化して小さな泡になります。このときに「パチ」と弾ける音がするそうです。
海藻や海草の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
小さな藻が大気を守る、でも古代の海に逆戻りの危機かも?
海草がサンゴの海を有毒微生物から守っている+サンゴ礁の魚たち


ニモことカクレクマノミREVdownsize
(ニモことカクレクマノミ)
石垣島サンゴ礁散歩
サンゴ礁の海藻のサイエンス小ネタにつき石垣島のサンゴ礁のフォトを添えています。
石垣島ダイビングの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
珊瑚礁の宝石、色鮮やか魚たち 石垣島ダイビング番外編
6月の海は恋の季節石垣島ダイビング記
もしもしカメさんどこから来たの?+ 竜宮城のような石垣の海 番外編


デバスズメダイREVdownsize
(デバスズメダイの群れ、サンゴ礁の青い宝石)
結構騒がしいサンゴ礁
サンゴ礁は結構騒がしいのです。テッポウエビのパッチンは有名ですが、魚たちもいつもブツブツ言っています。だから海藻が出す音はこれまでノーマークだったようです。

ハワイで海藻が出す音を見つけた
出典著者Simon E. Freeman氏(米海軍 Naval Undersea Warfare Center)らが特別な装置でハワイの海のサンゴ礁を調べたところ、海藻も音楽を奏でるんです。Freeman氏らによれば「シャンパンの泡」みたいな」音だそうです。

人懐っこいカスミチョウチョの大群downsize
(人懐っこいカスミチョウチョの大群)
周波数の違いで海藻を聴き分ける
クジラやイルカなど海の大型動物、魚などのだす音は概ね低い音で鳴きますが、出典著者Freeman氏は海藻の出すのは高い音(周波数が高い)なので、この装置なら区別して測定出来るとしています。

サンゴに群れる稚魚たちREVdownsize
(サンゴに群れる稚魚たち)
酸素も出すがサンゴも覆う海藻の功罪
サンゴ礁の海藻が奏でる酸素泡の音楽がなんでそんなに大事なんでしょうか?
海藻は海に酸素を供給し多くの生き物を支え、また、自身も海の動物の餌になり、浅い海の生態系にとって大切な存在です。しかし、サンゴ礁で海藻が殖えすぎるとサンゴの棲息や成長を妨げてしまします、「過ぎたるは及ばざるが如し」。


海藻が適正量か、モニタリングが大事
なので、サンゴ礁など浅い海の生態系において海藻がどのくらいの数や量、生えているかをモニタリングすることは環境評価や環境保護にとって重要なのです。

グルクンやハナゴイが舞うサンゴ礁REVdownsize
(グルクンやハナゴイが舞うサンゴ礁)
ダイバーの目測では限界がある
しかし、「言うは易し行うは難し」で、いちいちダイバーが潜って目測で調査するので大変な手間と費用がかかります。それにモニタリングする範囲も限られます。

海藻の音楽なら遠隔操作で広く測定できる
でも、Freeman氏らの研究が実用化されれば、海藻の量や活動を①遠隔操作で(海中ロボットとか)でモニタリング出来る=いちいちダイバーが潜らなくてもいい、②幅広く網羅的にモニタリング出来る=サンゴ礁など浅海の生態系の全体の様子が分かる、③非侵襲的に測定出来る=海の生態系を傷つけたり、攪乱する恐れがない、など画期的なようです。

音を聴くユニークな環境評価、生産管理
Freeman氏らによれば、更にこの技術は海藻を使ったバイオ燃料生産の生産管理にも使えるそうです。音を使って海を観測すると言う発想はユニークです、研究が進めばいいですね。

出典:”Photosynthesis by marine algae produces sound, contributing to the daytime soundscape on coral reefs” Simon E. Freeman et al. PLOS ONE October 3, 2018 https://doi.org/10.1371/journal.pone.0201766
出典:” These algae go ‘pop’ as they turn sunlight into energy” Frankie Schembri Science 21 December 2018 Vol 362, Issue 6421
出典:” The ping of algae turning sunlight into energy adds to the soundscape of marine ecosystems” Sarah Keartes Hakai magazine November 29, 2018


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生きているってなぁんーだ、はい、プロトンポンプです+晩秋のサザンカ

生きているってなぁんーだ、はい、プロトンポンプです
+晩秋のサザンカ
~「生命とは何か?」ではなく「生きているとはどういうことか?」~

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庭のサザンカその1downsize
(今年もサザンカが我が庭の秋を彩ってくれました)
晩秋のサザンカ
マニアックなのにちょっと長いサイエンス小ネタですみません。添えているのは今秋我が庭を飾ってくれたサザンカです、何の関係もないのですけど。




使えるエネルギーは酸化還元電位だけ
(使えるエネルギーは酸化還元電位だけ、それがエネルギー共通通貨ATPを作る)
「生命とは何か?」は永遠のロマン
生命とは何か?生命の起源とは?いつどこでどんな風に生命は生まれたの?地球外生命体ってどんなものなの?などなど、科学者でなくても多くの人の興味を惹きます。でもその答えはなかなか容易ではありません。

プロトンの流れでATPを製造
(プロトン(H+)の流れでエネルギー通貨ATPを製造する;プロトンポンプ)
じゃ、代わりに「生きてるってなん~だ!」
出典著者のNick Lane氏は生命とは何かと問う代わりに「生きてるってな~んだ?」を考えようと言うもので、この方が実感も湧いて考えやすいですね。

Lane氏曰く「はい、プロトンポンプです」
著者Lane氏は「生きてるとは?プロトンポンプだ」って言うのですが、「なんのこっちゃ」ですね。

何をするにしても生きているにはエネルギーが要る
(何をするにしても生きているにはエネルギーが要る)
さて、「生きている」とは何でしょう?
1.息をしてる(酸素呼吸)こと?→いえ、呼吸器を持たない動物はたくさんいますし、酸素呼吸しないバクテリアもたくさんいます。
2.じゃ、食べること?→いえ、植物は餌を食べません。
3.繁殖して子孫を残すこと?→はい、形は様々ながら生き物はすべて繫殖活動を行います。
4.だから遺伝子DNA(RNA)を持ってること?→はい、でもそれだけでは「生きてる」とは言えません、感染前のウイルスや休眠状態の芽胞はDNAを持っていても生命活動を行っていません。


庭のサザンカその2REV
(サザンカその2)
「ハウツー細胞の作り方」を僭越ながらザックリと・・
そこで出典著者のLane氏はすべての生き物に共通する「生きてること」に必須の生体細胞の6つの働き、あるいは、状態を「細胞の作り方」として挙げています。
これを(僭越ながら私、Levalloisbeeが)生き物の形や働きや営みでザックリ括り直してみると・・・
イ) 環境から材料を取り込み有機物を作り出して老廃物を環境に排出します:代謝ですね
ロ) 膜(細胞膜)で仕切って中と外を分けて物を貯めこみ出し入れします
ハ) 増える、増殖する:同じものの数が増えます
ニ) 遺伝子DNA(RNA)で子孫に情報を伝えます:似た者が生まれます


それって全部、自由エネルギーが要るじゃん!
すると、そのいずれもが絶え間ない自由エネルギーの供給を必要とします。自由エネルギーとはその名のごとく、動く、温める、光る、化学反応を起こすなどエネルギーが要ること何にでもに使えるエネルギーでもちろん生きているためにも使います。

庭のサザンカその3downsize
(サザンカその3)
自由エネルギーの流れが生き物の活動を支える
生き物が生きている、いや、生きていられるのは、常に外から(環境から)のエネルギーの流れがあるからで、ヒトなど動物なら食べ物から、植物なら太陽光からエネルギーを得ています。
生き物の活動;動き回ったり、成長したり、繁殖したり、考えたりするのにもエネルギーとエネルギーを使って作った材料:タンパク質、DNA、糖や脂質などの生体物質が必要です。


庭のサザンカその4downsize
(サザンカその4)
昔も今も生き物のエネルギー通貨ATP
もう1つの出典の著者、佐藤健氏によれば、すべての生き物、細胞の働きにはエネルギーが要ります。エネルギー代謝が生きている必要条件です。すべての生き物に共通のエネルギーはATP(アデノシン三リン酸)、正確にはATP分子の高エネルギーリン酸結合部分です。ATPは生き物の「エネルギー通貨」です。

1日に自分の体重ほどのATPが作られる
筋肉を動かすなど運動だけではなく、体の材料づくりにもエネルギーは必要でATPが使われ、核酸の生合成で塩基1つをつなげるのにATPは2個、タンパク質の生合成でアミノ酸1つつなげるのにATPは4個使われます。ヒトでは1日にほぼ自分の体重ほどのATPが作られる=使われます。

ハウツーメイクATP;エネルギーの内、酸化還元電位しか使わない
著者佐藤健氏によれば、生き物がATPを得る方法はたった3種類しかなく、「呼吸(細胞呼吸)」「光合成」「発酵」です。自然界には、火山の熱、雷の電気、風や波の力、音など様々なエネルギーがあります(再生可能エネルギーの種類を思い浮かべてみてください)。ところが生き物が利用できるエネルギーはたった一種類、酸化還元電位(レドックスポテンシャル)しかありません。呼吸も光合成も発酵も酸化還元反応(燃えたり、錆びたり、酸化されたり)でそのエネルギーをATP(の分子内高エネルギー結合)に変えています。

酸化と還元はコインの裏表
酸化と還元はコインの裏表のように対で起こります。好気的な(酸素で酸化する)細胞呼吸(吸って吐く息ではなく細胞が糖類などを燃やすこと)では糖のグルコース1分子を燃やす(酸化する)ことで30個のATPが作られます、これは糖が酸化されると同時に酸素が還元される酸化還元反応です。

呼吸でも光合成でもプロトン(H+)が出来る
呼吸で糖を燃やす=酸化する=電子を奪う→その電子を酸素に渡す=酸素が還元されるとき、同時にプロトン(H+)(水素原子から電子(e-)が奪われたもの)が出来ます。これは光合成でも同じで太陽光エネルギーを使って二酸化炭素を還元し、対として水が酸化されプロトン(H+)が出来ます。残った酸素は老廃物です。

生体膜は水を通してもイオンは通さない
すべての生命の細胞(多分35億年前も)やその中の装置(細胞器官)をあまねく包んでいる生体膜は「脂質二重膜」で水は通しますが、イオンについては一番小さいプロトン(H+)さえ通しません。

膜の片側にプロトン(H+)が貯まる
呼吸(細胞呼吸)は細胞内のミトコンドリアが行いますが、呼吸が進むとその膜の片側にプロトン(H+)がどんどん貯まっていきます。光合成も同じで葉緑体の膜の片側にプロトン(H+)が貯まります

水車のエネルギー造幣局、FOF1ATP合成酵素
ミトコンドリアや葉緑体の膜(生体膜)にはエネルギー通貨ATP作る装置、FOF1ATP合成酵素が埋まっています。この酵素にはプロトン(H+)が流れ込む穴(FO)がありそこから勢いよくプロトン(H+)が流れ込むとその流れで回る水車の装置(F1)が働きATPを作り出します。ダムの放流で駆動する発電機みたいなもの、そしてダム壁のようにエネルギー通貨ATPを作るには膜、生体膜が必要なのです。

自由エネルギーがないと生命、細胞は動かない
著者Lane氏によれば、このようなプロトン(H+)の流れ=「プロトンポンプ」でエネルギーを得ていることこそ「生きている」ことだそうです

自由エネルギーを作る=「生きてるって」=プロトンポンプ
生き物の代謝は突き詰めれば二酸化炭素と水素から有機物と水を作ることですが、これには自由エネルギーが必要です。その自由エネルギーを細胞(生命)が手に入れる唯一の術が「プロトンポンプ」なのです。

出典: 「生命、エネルギー、進化」 ”Why is Life the Way it is?” 2015年 Nick Lane氏著、斉藤隆央氏訳 (2016年 みすず書房)
出典:「進化には生体膜が必要だった-膜がもたらした生物進化の奇跡-」2018年 佐藤健氏著(しょう(Wordの辞書に無い)華房)


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街のカエルと田舎のカエル、どっちがモテる?+ハマの夜景

街のカエルと田舎のカエル、どっちがモテる?+ハマの夜景
~パナマの地では複雑な歌を歌う街のカエルの方がモテる~
ハマの夜景

街の夜の歌つながり?ハマ(横浜)の夜景フォトを添えます、カメラも腕もショボくてピンボケですが。
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(複雑なメロディを大きな声で歌う都会のカエルの方がモテる
(複雑なメロディを大きな声で歌う街のカエルの方がモテる)
「トゥン♪」「ガッ♪」と鳴くかわいいカエル
パナマなど中南米には3cm前後の小さなカエル、トゥンガラガエル(tungara frog、Physalaemus pustulosus)が棲んでいます。名前は「トゥン」と「ガッ」という2種類の鳴き声の音に由来するようです。




Tungara frog WikiENG REVdownsize
(「トゥン」、「ガッ」と鳴くトゥンガラガエル(tungara frog))
夜の闇に歌声飛び交う恋のから騒ぎ
恋の季節ともなればトゥンガラガエルの雄は盛んに鳴いて雌を誘います。恋のから騒ぎは夜、真っ暗け、なので鳴き声が頼りです。
鳴かないように進化したハワイのコオロギの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
ハワイの夜は静かです鳴かないコオロギのお見合い戦略
エリマキシギの恋のから騒ぎのコオロギの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
エリマキシギの三つ巴の恋のから騒ぎを操る超遺伝子 アルザスのかわいい街コルマー

鳴いて雌を誘い泡の巣を用意する雄
そしてカップルが成立すれば雄は水辺に泡の塊を作り、雌がそこに卵を産み、泡の塊はオタマジャクシになるまで卵を守ります。

クィーンズスクエア夜景downsize
(クィーンズスクエア夜景;横浜みなとみらい地区)
パナマの「都会のカエル」は複雑な歌を歌う
パナマでは都会にもトゥンガラガエルは棲んでいて、自然の環境にいるトゥンガラガエルよりも複雑な歌を大きな声で歌います。

「田舎のカエル」と「都会のカエル」の歌合戦
そこで出典著者のWouter Halfwerk氏らは「田舎のトゥンガラガエル」の雌に「都会のトゥンガラガエル」の雄の歌と、「田舎のトゥンガラガエル」の雄の歌を聞かせました。すると雌は複雑な「都会のカエルの歌」の方に惹かれました。

田舎に移すと街のカエルは歌を変える
(田舎に移すと街のカエルは歌を変える)
都会と田舎を入れ替えても「都会のカエル」は臨機応変
更に都会の雄カエルを田舎に、田舎の雄カエルを都会に、と入れ替えてみると、①都会のカエルは田舎では“田舎風”に単純な歌を小声で歌いましたが、②田舎のカエルは都会でも相変わらず“田舎風”の単純な歌でした。

幻想的な青の廊下downsize
(幻想的な青の廊下;横浜港大さん橋)
「都会のカエル」の方がモテる
つまりは「都会のカエル」の方が「田舎のカエル」よりモテるようです、トゥンガラガエルの雄については。トゥンガラガエルの雌はより複雑な歌を歌う雄を選ぶことが分かっています。「都会のカエル」はモテる歌を歌えると言うことです。

自然では大声で歌うとモテるけど天敵も引きつけ危険
(自然では大声で歌うとモテるけど天敵も引きつけ危険)
「田舎のカエル」がモテ歌を歌えないわけとは?
じゃ、なんで「田舎のカエル」もモテ歌を歌えるように進化しなかったのか?それは天敵による捕食圧だそうです。弱く小さなトゥンガラガエルの雄は夜に鳴きます。捕食者であるコウモリなどは暗闇で音を頼りに餌のトゥンガラガエルを探します。

モテ歌を歌うと捕食されやすいので・・
複雑で(特徴的で)大きな歌を歌う雄のトゥンガラガエルの方が捕食されやすいのです。「田舎のカエル」は食べられず雌にモテる折衷案として単純な歌をうたうらしいのです。

日本丸のライトアップdownsize
(日本丸のライトアップ)
天敵が少ない都会はモテカエルには天国
それでは都会では?コウモリなど天敵が少なく雄のトゥンガラガエルは目いっぱい「モテ歌」を歌えるようです。また、田舎に行くと食べられない歌に切り替えられるなどスマートですね。

夜の大観覧車downsize
(夜の大観覧車)
カエルの歌を頼りに血を吸う蚊
別の出典著者合原一究氏らによれば蚊も歌を頼りにトゥンガラガエルの鼻先から血を吸うとのことです。恋の歌を歌うのも結構大変ですね。

余談ですが、泡の巣はスーパー・バイオ素材
ところでトゥンガラガエルが作る泡の巣のバイオ素材は卵が孵化するまで、乾燥、日光(紫外線とか)、高温から守り、更に病原体からも守ります。孵化する4日目になると泡の巣は自然分解してオタマジャクシたちが新しい世界に飛び出してゆきます。泡の巣の成分、新規なタンパク質と糖類の混合物がこのような機能を発揮するそうです。人工光合成の基材にも応用されているそうですよ。

出典:”Adaptive changes in sexual signalling in response to urbanization” Wouter Halfwerk et al. Nature Ecology & Evolution 10 December 2018
出典:”Female frogs prefer city slickers” Elizabeth Pennisi Science 21 December 2018 Vol 362, Issue 6421 doi:10.1126/science.aaw3360
出典:同志社大学プレスリリース『〜トゥンガラガエルとその鳴き声に寄ってくる蚊の行動解析〜研究成果が「Ethology」オンライン版に掲載』 2016年1月7日更新(原典:”Acoustic Preference of Frog-Biting Midges (Corethrella spp) Attacking Túngara Frogs in their Natural Habitat” Ikkyu Aihara et al. Ethology 122, 105-113 (2016).)
出典:ウィキペディア記事 “Tungara frog”


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水彩画始めちゃいました

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今年もよろしくお願いします
あけましておめでとうございます。
拙いブログですが、今年もボチボチ書いてゆきますのでよろしくお願いします。





水彩画を再開しました
若い頃、一人旅のときなどにスケッチブックを持参してちょっとだけ水彩画を描いていました。
ウン10年を経て、何を血迷ったのか、昨年から水彩画を再開しました。


まずは基礎トレでしょう
と言ってもまずは基礎トレと絵画教室で画家の先生に基礎の基礎を教えていただいています。
水彩画トレーニングを始めてまだ1年足らず、やっと10枚弱の作品を描きました。


1年弱で出展デビューの暴挙に
なのに今秋、生徒作品展ではありますが、展示会に出展する暴挙に出ました。でも展示会場で見ると別の視点から自作を見たり、先達方の作品を拝見して比べたり、と良い経験になりました。

これからも描きます
これからも懲りずにボチボチと水彩画スケッチを描いてゆきたいと思います。

フランスの風景を中心に
以下はわが愚作たちです。題材はフランス生活中に何度か足を運んだ南ブルターニュ、アルザスやプロヴァンスの風景など。

コンカルノー色調サイズ調製downsize
(コンカルノー港:南ブルターニュ/これを出展する暴挙に出ました)
ベルイル色調サイズ調製downsize
(ベルイル島の運河;南ブルターニュ)
キブロン色調サイズ調製downsize
(キブロン半島の浜辺;南ブルターニュ)
コルマール色調サイズ調製downsize
(コルマールの骨董屋;アルザス地方)
リスボン色調サイズ調製downsize
(リスボンのアルファマ地区を行く路面電車;ポルトガル)
エクサンプロヴァンスの噴水downsize
(エクサンプロヴァンスの噴水;南仏プロヴァンス)
ブルージュ川べりのレストランdownsize
(ブルージュ、川辺のレストランは準備中;ベルギー)
山手公園テニス発祥記念館downsize
(山手公園テニス発祥記念館;横浜/初めてのスケッチ会にて)


まずは①コントラスト②省略③人物
・・・がLevalloisbee水彩画基礎トレの今のテーマなのですが、こうして並べてみると成長してませんね。これからも精進します。

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チップタンクがよく似合うネービーブルーのジェット艦戦バンシー

チップタンクがよく似合うネービーブルーのジェット艦戦バンシー
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カナダ航空博物館のバンシーdownsize
(カナダ航空博物館;カナダ海軍空母搭載のバンシー、ペンギン塗装が新鮮)
チップタンクが一番似合うヒコーキ、F2Hバンシー
・・・直線翼をピンと伸ばした先にチップタンクを付けたネイビーブルーのジェット機、マクダネルF2Hバンシー(Banshee)じゃないか、と勝手に思っています。
(※:ちなみにBansheeとはアイルランド、スコットランドに伝わる家人の死を予告する女の妖精)




1940年代初飛行の直線翼ジェット機
(1940年代初飛行の直線翼ジェット機:
1946-1948年バンシーのライバルたちが目白押しに登場。艦載機たちは速度で空軍機に一歩及ばない)

純ジェット直線翼戦闘機が群がり出た1940年代後半
大戦末期~戦後に運用された①純ジェットで②直線翼の③戦闘機の代表的な空軍機はミーティア、D.H.ヴァンパイア、P-80シューティングスター、F-84サンダージェット、F94スコーピオンなどありますが、海軍の艦載機となると、F9Fパンサー、FHファントム(初代)、FJフューリー、アタッカー、シーホーク、シーベノム、F3Dスカイナイトくらいでしょうか?いえ、もう1つF2Hバンシーがあります。
バンシーのライバル、シーホークの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
プロペラから音速への進化中間体、美しき地味機ホーカー・シーホーク

朝鮮戦争時のF2H2とF2H2Pの編隊飛行downsize
(朝鮮戦争時のF2H2とF2H2Pの編隊飛行;ピンと張った翼、チップタンクがステキ)
長い首、ピンと張った翼がチャームポイントのバンシー
長~い機首、突っ張った直線翼、折り畳むと枝の先の果実のようなチップタンク、ピンと上がった尾部と大きな垂直尾翼、小さい頃に父が購読していた「LIFE誌」で出会ったのが(多分)最初です、MDバンシーとの。当時は白黒写真でしたから良く分からなかったのですが、長じて航空雑誌に載ってたネービーブルーのバンシーのカラー写真を見て「かっこいい」と思いました。

カナダ航空博物館のバンシー斜め正面からdownsize
(カナダ航空博物館のカナダ海軍バンシー、斜め正面から、隣に展示のシーフューリーの後継機)
オタワでホンモノのバンシーに出会った
さらに時が流れ、カナダの首都オタワ出張のときカナダ航空博物館(Canadian Aviation Museum)でカナダ海軍の衣装をまとったホンモノのバンシーに出会い、改めて好き♡になりました。そんなマニアックなヒコーキ・ネタです。

とりあえずジェット艦戦作ってみましたけど
F2Hバンシーの前身FHファントム(初代)(FH-1)は「世界初のジェット艦戦」ですが、とりあえずジェットで作ってみました!みたいな実験的要素のある機体で生産数も62機でした。だって純ジェットのクセに最大速度は時速771kmでレシプロのP-51HやD.H.ホーネットと変わらんじゃん!

FHはエンジンも初の自国開発
ちなみにFHの搭載エンジン(双発)のウェスティングハウスJ30は米国でやっと初めて独自設計開発されたターボジェットエンジンです。なんせ、このころの米国のジェットエンジンの大半は英国製ジェットエンジンのライセンス品でしたから、この点でもFHは画期的だったのです。

バンシーを横から塗装が良く分かるdownsize
(バンシーを横から、カナダ海軍塗装が良く分かる;鼻先が切れてしまいました;カナダ航空博物館)
FHからF2HはF4F/F6Fと同じ拡大コピー
F2Hバンシーは前作FHファントム(初代)の大型化改良版でF4FからF6Fへの発展のジェット版みたいなもんで、シルエットは良く似ています。

バンシー、エンジンも拡大コピー
更にヒコーキの心臓、エンジンも、F2H搭載エンジン、ウェスティングハウスJ34はFHのエンジンJ30を大型化改良版です。この点でもF4F→F6Fとソックリです

空母エセックス艦上のバンシー
(空母エセックス艦上のバンシー;やっぱりネイビーブルーが似合うなぁ)
バンシーは1000機近く製造された傑作機
実はF2Hバンシーが実質上米海軍初の実用ジェット艦戦です。折から勃発した朝鮮戦争に使われたこともありますが、F2Hバンシーは1千機(895機)近くが生産されました。

でもね、空母機にはちょっと大きすぎるんだよ
FHをパワーアップしたのはいいけど、結果F2Hは大きすぎて大型空母でしか運用出来ませんでした。例えば、老舗航空隊VF-11が朝鮮戦争時にF2Hを運用したのは大型のエセックス級空母キアサージ(USS Kearsarge)からでした。

3機揃うと艦載機の歴史downsize
(ソードフィッシュ、シーフューリー、バンシーと3機種揃うと艦載機の歴史;カナダ航空博物館)
戦闘偵察機として大活躍したバンシー
運用上の制約などもあってF9Fパンサーの影に隠れた存在のF2Hバンシーですが、高空性能が良い、航続距離が長いと言う利点、更に「大きい」=搭載能力が高い、を活かして朝鮮戦争では戦闘偵察機として活躍し、また、艦上夜間戦闘機としても運用されました。

黎明期のジェット戦闘機はレシプロ機のジェット化
先駆的なジェット戦闘機Me262(直線翼じゃないけど)、ミーティア、ヴァンパイアを追って1940年代後半米英ソで本格的ジェット戦闘機を開発しましたが、大半はレシプロ機のエンジンをジェットに換装しただけみたいなものでした(アタッカーとかFJフューリーとか)

初のジェット艦戦の栄冠はFH/F2H
空母のジェット艦戦は一歩遅れて始まり、初のジェット化の栄冠はFHが、初の実用化ジェット艦戦の栄冠はF2Hでした。新興とは言えマクダネル社はスゴかったんですね。FHは戦後間もない1948年に空母FDルーズヴェルトから発艦しました。

首ひとつ抜きんでていたパンサーとバンシー
戦後まもなく米英でジェット艦戦が群がり出てきました。F2Hバンシーはこんなライバルたちと初飛行が1,2年しか違いません。いずれも性能も時速1000kmにちょっと届かないドングリの背比べ。それでもF2HバンシーはF9Fパンサー、シーホークと並んで性能も生産機数も抜きんでていました。

FH、F2Hが航空機メジャーへの礎を築く
1939年設立の新興マクダネル社が開発したジェット艦戦黎明期の機体FH、F2Hはがやがて、半デルタ翼のF3Hデモンを経て、傑作F4ファントムIIを生み出し、その後マクダネル社が大手航空機メーカーへとのし上がる重要な足掛かりとなったようです。

出演をパンサーに取られちゃった→判官びいきしたくなる
映画「トコリの橋」原作の主役ジェット機は実はF2Hバンシーだったのですが、映画ではF9Fパンサーが出演したのだそうです。
いいヒコーキなのにパンサーの影に隠れっぱなしのバンシー、だから「判官びいき」になっちゃいます。


F2Hバンシーの諸元
F2H-2
全長:12.24m、全幅:13.67m、全高:4.42m、翼面積:27.31平方m
最大離陸重量:10,523kg
エンジン:Westinghouse J34-WE-34 (推力:14.46kN) X 2基
最高速度:937km/h (海面高度)、実用上昇限度:15,088m
航続距離:2,371km (2×200galタンク搭載時)
武装:20mm機関砲X4、爆弾:699kg


出典:ウィキペディア記事「FH (航空機)」、「F2H (航空機)」およびライバル機など
出典:その他以下のウェブサイトのF2H Banshee の項などを参照しました
World Weapons/ F2H Banshee
BOEING HISTORY PRODUCTS F2H BANSHEE FIGHTER
National Naval Aviation Museum/ F2H Banshee


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