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バクテリアから遺伝子をもらって植物は陸地を制覇した+北フランス干満差の港

バクテリアから遺伝子をもらって植物は陸地を制覇した
+北フランス干満差の港
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接合藻は細菌から遺伝子をもらって草木になった
(接合藻は細菌から遺伝子をもらって草木になった)
6億年前、植物は海から陸へ、今や地球を覆っている

約6億年前、海から陸へ植物が上陸したことは地球の生き物の歴史で画期的な出来事で、動物も後を追って上陸しました。植物はいまや陸地を覆って酸素と栄養源の一次生産者として生態系を支えています。




植物は細菌から「陸上生活用」遺伝子をもらって上陸した?
植物は、多分先に上陸していた細菌(バクテリア)から「陸上生活キット」の遺伝子をもらって上陸を果たしたようなのです。
植物進化の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
気孔に気候の話を聞こう: 葉っぱものがたりその3
「根も葉もない植物」は数千万年待って葉を作った; 葉っぱものがたりその2
1つのキノコが地球の歴史を変えた+北仏ノルマンディー再び


かわいい漁船が係留されている入り江REVdownsize
(北フランス干満差の港街オンフルールのかわいい漁船)
北フランス干満差の港、オンフルール、サンマロ、ロスコフ
水から上陸つながりで、水に浸かったり、干上がったり、潮の干満差が激しい北フランスの港街、オンフルール、サンマロ、ロスコフの写真を添えます。
北仏港街の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
かくれんぼの路地と隠れ家ホテル;オンフルール再訪[後編]
深まりゆく藍色の街に灯が暖かい;オンフルール再訪[中編]
得も言われぬ狐の嫁入り;オンフルール再訪[前編]
海賊砦サンマロ、パイレーツ・オブ・ブルターニュの”兵どもが夢の跡”
漁船も干上がる干満差、北ブルターニュの小さな港ロスコフ
冬のノルマンディーはフランス名画の香り


乾燥、UV・・水を離れた地上生活はストレスだらけ
海中の環境に比べて陸上は空気にさらされ乾燥しそのままでは脱水して干からびてしまいます。また、水というフィルターがなく直接強い日差しにさらされ、特に紫外線は有害です。
植物が今の私たちが身近に見る草木のようになるはに乾燥を凌ぐ、あり余る太陽光から身を守る必要があります。水から上がった生き物ばかりにとって陸上はストレスだらけだったはずです。


接合藻と陸上植物は姉妹でした
最近の系統学的研究からアオミドロなどの接合藻類は陸上植物に最も近縁で共通祖先から互いに分かれた姉妹グループと考えられています。

ヌルヌルの藻が植物上陸のヒーローなの?
今回の主役、接合藻は植物上陸の立役者ですが、実は身近な藻なのです。池や川などでよく見かけるアオミドロやミカヅキモは接合藻の仲間です。その名の通り、「接合」を行います。接合は、例えば、アオミドロは列車のように細胞が縦に並んでいて、2本の藻の「列車」が並んで「乗客」の核を「乗換えさせる」、交換する有性生殖です。接合藻はミカヅキモのような単細胞も含まれるフシギな分類群です。

Roscoff漁港遠景downsize
(北ブルターニュの港街ロスコフの遠景、今は引潮)
湿った表層に生える2種の接合藻類
接合藻類の中には水辺の湿った表層に生えるものもあり、今回話題の2種Spirogloea muscicola gen. nov. and Mesotaenium endlicherianumは最も初期の陸上植物、コケ植物と同じく半水性、半陸生(半ば空気中で暮らす生き方)です。

ゲノム(全遺伝子)解析して“親戚“(近縁種)を比べる
出典著者のMichael Melkonian 氏らはこれら2種の接合藻類の遺伝子配列解析を行いました。また、これら2種の接合藻のゲノムと9種の陸上植物、他の藻類のゲノムと比較しました。

2つの藻、陸の植物、土壌細菌だけが共有する遺伝子
するとこれら2種の接合藻類と陸上植物とでは共に持つが、他の藻類には見られない22の遺伝子ファミリーの902の遺伝子が見出されました。

引潮でボートが干上がっていますREVdownsize
(引潮でボートが干上がっている、かっての海賊砦サンマロ)
藻と陸の植物の共通祖先が菌から遺伝子をもらった
これら接合藻と陸上植物だけに共通の遺伝子の内、なんと2つの遺伝子は土壌細菌が持つ遺伝子でした。そして、これら2つの遺伝子は植物が乾燥や他のストレスに対応する機能に関わるものでした。

先に上陸の土壌細菌から上陸用キットを贈られる
土壌細菌からもらった「上陸用キット」、乾燥への抵抗性を高める遺伝子は、接合藻類と陸上植物の共通祖先を起源として上陸した植物に広がっていったのでしょう。

他人(他種)と遺伝子を交換する遺伝子水平伝播
このように種を越えて遺伝子が他種に伝わることを遺伝子水平伝播(Horizontal gene transfer(HGT))と呼びます。これらの遺伝子は接合藻類と陸上植物が枝分かれした5億8千万年前に同じような環境に棲む土壌細菌から接合藻類と陸上植物の共通祖先に取り込まれたと考えられます。

耐性菌も増やす遺伝子水平伝播
遺伝子水平伝播は細菌の間ではよく起こることで、例えば、ある病原菌の耐性株から薬剤耐性の遺伝子が水平伝播すると他種の病原菌も耐性菌になってしまうことが起こります。

「上陸スーツ」はバージョンアップ細胞壁
細胞壁は植物細胞の特徴で動物細胞にはありません。しかし、植物が水から上陸すると細胞壁も乾燥に耐えるため、重力がかかる体を支えるためグレードアップする必要がありました。

朝のオンフルール旧港downsize
(朝のオンフルール旧港、ヨットの影が美しい)
もう1つの接合藻類、車軸藻を調べた
出典著者Jocelyn K. C. Rose氏らは別の接合藻類、車軸藻類のPenium margaritaceumのゲノムを解析しました。Penium margaritaceumは広い範囲で遺伝子の重複繰り返しが多く、このことが新しい機能(の遺伝子)の獲得を促したと考えられます。

先鋒「海兵隊」の藻、半水生(半陸生)と言うライフスタイル
これら車軸藻の遺伝子は植物細胞を覆う細胞外高分子の生合成や細胞壁を構成する分子の再構成(リモデリング)に関わるもので、新たな細胞壁構造をもたらしました
車軸藻は陸上植物に似た細胞構造と半水生の乾燥した期間も凌げるライフスタイルを持ち植物上陸の先鋒だったようです。


出典:“Genomes of Subaerial Zygnematophyceae Provide Insights into Land Plant Evolution” Shifeng Cheng et al. Cell Volume 179, ISSUE 5, P1057-1067.e14, November 14, 2019
出典:”The Genome of the Charophyte Alga Penium margaritaceum Bears Footprints of the Evolutionary Origins of Land Plants” Chen Jiao, Jocelyn K. C. Rose et al. bioRxiv Nov, 8 2019 doi: https://doi.org/10.1101/835561
出典:“Alien genes from bacteria helped plants conquer the land” Elizabeth Pennisi Science 15 November 2019 Vol 366, Issue 6467 doi:10.1126/science.aba2199


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銀ラメ衣装の短足アリは灼熱サバクの最速ランナー+陽光溢れる南仏マントン

銀ラメ衣装の短足アリは灼熱サバクの最速ランナー
+陽光溢れる南仏マントン

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銀ラメ高速歩数で短足アリ最高速記録更新
(銀ラメと高速歩数で短足アリ最高速記録更新)

アリの世界最速記録更新!

以前、灼熱のサハラ砂漠をかっ飛ぶアリの記事を書きましたが、今回どうやらアリ世界記録が更新されたようなのです。

サハラ砂漠の快速アリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)

灼熱サハラで砂漠アリは万歩計と視覚フローでナビる+哀愁のリスボン再び





サハラ砂漠、60度の灼熱の世界

サハラ砂漠のまっ真昼、太陽に焼かれた砂の地表は“目玉焼きが出来そうな”60℃の灼熱の世界です。

パステル画のようなマントン旧市街を遠望するdownsize
(パステル画のような南仏マントン(Menton)旧市街を遠望する)
陽光溢れる南仏マントン

灼熱ではないのですが、(無理に)太陽つながりで南仏の陽光溢れるマントンの風景を添えます。

マントンの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)

コートダジュールではイタリアンを、マントン再訪紀続編
紺碧のコートダジュールを抜け再びの国境の街マントンへ・・
ピンクに染まるマントンの街はアラビアの香り: コートダジュール旅行紀


海に向かって黄色い稲妻Saint-Michel教会の参道downsize
(海に向かって黄色い稲妻サンミシェル(Saint-Michel)教会の参道)

サハラの砂漠アリは掃除屋さん

灼熱のサハラ砂漠には”desert ant” 「砂漠アリ」と呼ばれるCataglyphis属のアリが棲んでいます。ハゲタカやハイエナと同じいわゆるスカベンジャー(腐肉食動物)で餌が乏しい砂漠でクモなどの死体を探します。


昼前の静かなテラス席そよ風が子供の声を運ぶdownsize
(昼前の静かなテラス席そよ風が子供の声を運ぶ、マントンの浜辺)
灼熱の時こそ短足アリには絶好のチャンス
そんな灼熱の天敵やライバルが暑さで動けない時刻にこそ、サハラに棲む「砂漠アリ」の仲間、“銀ラメ”の短足アリ、Saharan silver ant (Cataglyphis bombycina)には絶好のチャンス、せっせと餌探しです、でも超高速で。

ライバルは灼熱で出てこない

餌が乏しい砂漠では、新鮮な死骸はみんなが狙う餌、でも真昼の太陽が輝く60℃の灼熱の砂漠ではライバルは日陰で暑さを避けて出て来れない。Saharan silver antが独り占め出来るわけです。

天敵も日陰で暑さを凌ぐ
更にアリを狙う天敵のトカゲも暑さを避けて出てこないから安全に餌探しが出来ます。でもSaharan silver ant自身はなぜ灼熱下でも行動出来るのでしょうか?


木陰の広場カフェでくつろぐ人たちdownsize
(木陰の広場カフェでくつろぐ人たち)
高速で走らないと「焼きアリ」になる

そりゃSaharan silver antでもグズグズしていると砂漠の真ん中で「焼き魚」ならぬ「焼きアリ」になっちゃう。だからSaharan silver antはアリ世界の最速ランナーになって駆け抜けなくちゃならないようです。

最速記録更新で~す!
出典著者Sarah Elisabeth Pfeffer氏らはSaharan silver ant 、C. bombycinaが、これまで最速として知られていた長い脚の近縁種(同属)、C. fortisを凌ぐ高速で走ることを確かめました。つまりは世界記録更新です。

サンミシェル教会downsize
(サンミシェル教会、旧市街の丘の頂きにあります)

銀ラメ衣装も灼熱対策
加えて、細かい毛に覆われ、銀色に輝くSaharan silver antの表皮は“銀ラメ衣装“、太陽光を跳ね返して灼熱を耐える適応になっているようです。その毛は赤外線に対して透明、つまりは熱を吸収しません。また、この毛が太陽光を反射するので砂漠の灼熱からアリを守っています。

黄色い陶器屋downsize
(黄色い陶器屋、マントン旧市街にありました)
記録更新、実は「短足アリ」
驚くことに最高速アリ、Saharan silver ant、C. bombycinaはこれまで「最速」として知られた近縁種Cataglyphis fortisに比べて脚が18%も短い「短足アリ」なのです。


超高速ビデオで世界記録測定
出典著者のPfeffer氏らはSaharan silver antの巣からご褒美の餌まで記録測定用のトラックを設けてアリを駆けさせ、超高速ビデオカメラでその走行タイムを記録しました。


シュロ並木の黄色いイスが楽しいカフェREVdownsize
(シュロ並木の黄色いイスが楽しいカフェ)
短足だから驚異の回転数で駆ける

走りのビデオ解析でSaharan silver ant、は1秒間に47歩と言う驚異の高速回転で走っていることが分かりました。短い歩幅でも秒速1400mmの速い脚の振り出しでこの高速を達成していました。

最速ランナー走りのフォームとは?
また、超高速ビデオカメラでSaharan silver antの走りのフォームを解析すると、6本脚を3本1組で振り上げと着地が完璧にシンクロしていて、走るのが難しい砂地での高速を可能にしているのかも知れないそうです。

ヒトなら秒速200m!ボルトの20倍の超高速
Saharan silver antの走る速さは毎秒855㎜=1秒で体長の108倍の距離を走る→もしヒトに当てはめれば、なんと秒速200m相当!(ボルト選手の20倍の速さ)。Saharan silver antはこのような超高速で駆け抜けることで灼熱砂漠の暑さを凌ぐようです。


なんで短足が・・・

でもネ、「なんで最速ランナーが短足なのか?」は、まだ、なぞ!です。

その他のアリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)

鼻が利かないとアリさんは社会生活が出来なくなる+初夏の庭の花
負傷兵を担いで救出するたくましいサハラの看護兵アリ+初夏の花たち
森のお百姓さんハキリアリと昔作ったプラモたち


出典:”High-speed locomotion in the Saharan silver ant, Cataglyphis bombycine” Sarah Elisabeth Pfeffer, Verena Luisa Wahl, Matthias Wittlinger, Harald Wolf Journal of Experimental Biology 2019 222: jeb198705 doi: 10.1242/jeb.198705 Published 16 October 2019
出典:”The fastest ant in the world could hit 200 meters per second—if it were as big as a human”
Kenneth Mora, Science 1 November 2019 Vol 366, Issue 6465
出典:“Saharan silver ants are the world’s fastest despite relatively short legs” Susan Miliu Science OCTOBER 29, 2019


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フランスが愛したタカ、カーチス ホーク75

フランスが愛したタカ、カーチス ホーク75
~ ピッカピカの新鋭機P-35とP-36の運命の行ったり来たり ~

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P-36仏雑誌AFM REVdownsize
(1940年フランス空軍のP-36輸出型ホーク75A1
お仏蘭西のアメリカ機爆買いツアー
第二次大戦前夜、フランスは空軍やヒコーキの近代化が遅れていてナチスドイツの脅威を前にしてアタフタしていたようで、イギリスと一緒に米国航空機メーカーに爆買いツアーをしました。その「お買い物袋」にはカーチス P‐36の輸出型ホーク75(Curtiss Hawk 75)も入っていました。




ヴィシー政府軍のホーク75A downsize
(ヴィシー政府軍のホーク75A、赤黄のヴィシーストライプです)
フランスが愛したタカ、カーチス ホーク75A
いざ第二次大戦が始まると、ナチスドイツがヨーロッパを席捲するのをフランスも止められず敗退する中で辛うじて善戦したヒコーキの1つがカーチス ホーク75です。
ホークの発展型P-40の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
凡作だけど地味に頑張ったキティホーク、誰にでも取り柄はあるもの

ピッカピカのP-36
(ピッカピカのベアメタル、戦前塗装の米空軍P-36A)
開戦当初から奮戦した「外人選手」
結局、フランス降伏までに291機のホーク75(A1-A4)が仏空軍に届きました。ホークは仏空軍ではM.S.406に次ぐ勢力で、ホーク75A装備の戦闘機隊は開戦初日から降伏まで休みなく戦いました。マーチン167(メリーランド)、ダグラスDB-7 (ボストン)もそうですが、バトル・オブ・フランスで活躍したのは米国製機が多いですね。
メリーランドとボストンの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
メリ-ランドからバルチモアへアメリカ東部の旅ではありません
3人の天才が生んだ美しき器用貧乏A-20ボストン


10対1のキルレシオ、意外に善戦ホーク
結果、29機のホーク75Aの損害(空戦のみ、他に多くが地上で破壊されましたが)で、ルフトバッフェを230機撃墜、80機撃破の戦果を挙げています(緒期のゼロ戦並みのキルレシオです!)。ま、多分に戦果過大報告の面もありそうですが、瓦解してゆく仏空軍にあって「外人選手」のホーク75AことP‐36は奮戦、善戦しました。

運動性と頑丈さがホークの美点
メッサーことBf109に比べて最高速度で時速50kmも劣るホーク75Aでしたが、低空での挌闘性能と急降下性能により優れていたことが、ホーク75Aが無敵だったメッサーを圧倒した成功要因だったようです。

P-35とP-36側面図比較
(同期試作で同じエンジンでもホークの方が優れている)
♪ピッカピカの~新鋭機!♪P-35
ヒコーキの技術革新期だった両大戦間の1930年代、全金属製、単葉化、引込脚、密閉風防は近代的な戦闘機の必須アイテムになり始めていました。エンジン1000馬力級へのアップ、応力外皮、重武装化なども短期に一気に進みました。そんな中、1935年にセヴァスキー社が開発したP-35は米国で初めて全金属製、単葉、引込脚、密閉風防がすべてそろった新鋭戦闘機でした。

暗中模索の戦闘機開発
その頃、各国の新戦闘機開発は手探り、暗中模索でたくさんの「駄っ作機」が生まれ、岡部ださくさん、こと岡部いさくさんの楽しいシリーズのネタになっていますね。(くわしいことは岡部ださくさん(本当はいさくさん)の「世界の駄っ作機」シリーズなどで確かめてくださいね)

P-36とP-35上面図比較
(平面形を比べてもホークの方が洗練されている)
始めにコケたホーク75
そしてわがホーク75も第一歩はコケたのです。
そもそもホーク75の原型、カーチス社のモデル75、後のP―36は1935年の米国陸軍航空隊の新戦闘機の競合試作ではエンジントラブルが祟り競合のセバスキー社のSEV-7、後ののP―35に敗れました。同じく全金属製、単葉、引込脚、密閉風防でピッカピカだんたんですけどね~。


エンジンさえ良ければ勝てる、浪人して晴れて採用P-36
そこでエンジンをP-35と同じP&WR-1830-9ツインワスプ(離昇出力850馬力)に換装しP-36を凌ぐ実力を発揮、翌1936年にめでたくP-36ホーク(Hawk) として正式採用されました。機体設計は優れていたんですね。結果、ライバルP-35は短期間、少数機が使われただけでした、名前も付けてもらえなかったし。


老舗カーチス社の輸出事業
着々と軍備を増強するナチスドイツに対して空軍の近代化が遅れたフランス政府は1938年2月、ホーク75Aを300機と言う平時には破格の大量発注に向けカーチス社と交渉に入りました。老舗カーチス社は商売も手慣れっていたんでしょうね、仏政府に高額を吹っかけたり、P-36を早く配備したい米国政府から横槍が入ったりとモメました。

「いっそ、うち(米国)に来て飛んでみれば」
ナチスドイツの急速な軍備拡張の前に、危惧したルーズベルト大統領の直接介入もあり、とうとう1938年3月米国でフランスのテストパイロットMichel Detroyatが試作機Y1P‐36を飛ばしてみることになりホークの高性能を確認しました。


駄作っ機MB‐150に期待する勘違いのスッタモンダ
それでもまだ、フランス自身も自国製新戦闘機MB‐150(実は立派な駄作っ機)に期待するという勘違いでカーチス社への発注を逡巡したり、のスッタモンダの挙句、1938年5月ようやくフランスに100機のP-36(輸出型Hawk 75A-1)が輸出されることになりました。

その後のP-35、駄作をへて名機P-47へ
P-35とP-36、試作同期生の栄光と挫折は「塞翁が馬」のようです。
その後、名前もつけてもらえなかったP-35は、社名がリパブリック社に変わったり、駄っ作機P‐43ランサーを経たり、紆余と曲折の末、名機P47サンダーボルトにたどり着き、ジェット機時代になってもリパブリック社はF-84、F-105 などの名機を生んでいます。


その後のP-36、凡作P-40を経て駄作の嵐に
1年浪人して米空軍に「入社」(正式採用)したP‐36はライバルP‐35を凌ぐ当時としては高性能で米空軍の主力戦闘機となりました。しかしその後のカーチス社の後継機は凡作のP-40を経て、戦後にカーチス社が倒産するまで「駄っ作機の山」道となりました。

その後のホーク75、束の間の穏やかな日々
やがてフランス軍の一部と英国の派遣軍はダンケルクから追い落
とされるように英国に撤退し、フランスに残ったフホークは親ナチのヴィシー政権のフランス空軍に所属し、モロッコなど海外植民地にも配備され、しばし平穏な時を過ごしました。


米国製機同士の空戦の結末は?
ところが、1942年11月北アフリカのモロッコとアルジェリアに連合軍が上陸(トーチ作戦)、ヴィシー軍米国製機のホーク75Aやマーチン167(メリーランド)は上陸軍の米英機と戦う破目になり、あっさり一掃されてしまいました。

時代を先取りしていたホークのデザイン
ウン十年前に、確かレベルのP‐36の1/72プラモを作ったとき、後のFW190、五式戦、シーフューリーを先取りした、優れた液冷空冷互換のエンジン装備が可能な機体設計であることに驚きました、マグレかも?

カーチス P-36Aホークの諸元: 1936年時点では悪くない性能です。
乗員:1名、全長:8.68m、全幅:11.35m、全高:2.84m、主翼面積:21.92平方m
空虚重量:2,072kg、 最大離陸重量:2,563kg、翼面荷重:117 kg/平方m
エンジン:P&W R1830-13 ツイン・ワスプ、離昇出力:1,050馬力
最大速度:時速504km(3,050m)、航続距離:1,706km、実用上昇限度:10,363m、上昇率:毎分1,036m
武装:12,7mm機銃× 1、7,62mm機銃× 1


セバスキー P-35Aの諸元: 同期試作のP-36ホークと比べるとやっぱり見劣りしますね。
乗員:1名、全長:8.2 m、全幅:11.0 m、全高:3.0 m、主翼面積:20.4 m2
空虚重量:2,070 kg、最大離陸重量:3,490 kg、翼面荷重135.8 kg/平方m
エンジン:P&W R1830-45 ツイン・ワスプ、離昇出力:1,050馬力
最大速度:時速499 km、航続距離:1,530 km、実用上昇限度:9,570 m、上昇率:毎分584m
武装:12.7mm機関銃×2、7.62mm 機関銃×2、爆弾350lb


出典:Camouflage & Markings “Curtiss Hawk 75 in Armée de l'Air Service”
Martin Waligorski氏執筆
出典:ウイキペディア記事「P-36」、”Curtiss P-36 Hawk”、「P-35」、” Seversky P-35”


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ヨコハマ山手イタリア山の西洋館はメルヘンの香り

ヨコハマ山手イタリア山の西洋館はメルヘンの香り
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緑に囲まれたブラフ18番館downsize
(緑に囲まれた横浜山手イタリア山のブラフ18番館)
横浜山手の散歩道の西洋館
JR石川町駅、みなとみらい線元町・中華街駅のそれぞれを起点、または、終点として、元町の通りを見下ろすように平行して山手西洋館巡りの道、山手本通りがあります。




庭と調和した外交官の家の佇まいdownsize
(庭と調和した外交官の家の佇まい: 同じくイタリア山にあります)
ハマ西洋館巡りは元町を眼下に海に出る
横浜の山手を、イタリア山、山手公園、アメリカ山、外人墓地、フランス山、と辿ると順に西洋館が並んでいて、道はやがて海を望むに港の見える丘公園に至ります。

小ぶりでかわいいブラフ18番館downsize
(小ぶりでかわいいブラフ18番館)
せっかくイタリア山の絵画展、西洋館を見学
せっかくの横浜山手での絵画展出展だったのでこれら山手西洋館の一つ、ブラフ18番館開催の絵画展に出展しましたので、せめてと西洋館の内、ブラフ18番館と外交官の家を見学しました。
山手イタリア山の絵画展出展の前回記事はこれです↓(クリックで飛びます)。
懲りずに山手イタリア山で絵画展出展

明るいパステルカラーの室内downsize
(明るいパステルカラーの室内: ブラフ18番館)
案外小ぶりなブラフ18番館
絵画展の受け付け当番もおわり、折角なので会場のブラフ18番館を見学しました。二階建ての瀟洒な洋館は壁、建具などは淡く優しいパステルカラーで、床や家具の渋くも落ち着いたやや暗い色調と絶妙に合っています。なんだか西洋のおとぎ話の舞台みたいでメルヘンの香りがする気がします。

優しい色合いの廊下downsize
(優しい色合いのブラフ18番館の廊下)
窓から光と緑があふれる廊下
1階を進むと陽が溢れる廊下に行き当たります。ガラス窓で囲まれた廊下は大きく開いた窓から明るい光と外の緑がいっぱいに広がって明るく楽しい空間です。

赤い丸椅子と窓の緑がよくマッチdownsize
(赤い丸椅子と窓の緑がよくマッチしてる)
小さな赤い丸椅子、さりげないセンス
廊下の突き当たりに小さな丸椅子が置かれていました。赤い椅子と窓の外の緑がよくマッチしています。ところどころに生けられた小さな花など心地よいセンスと心遣いを感じます。

廊下から光が射す居間downsize
(廊下から光が射す居間)
パステルカラーの居間
居間に入ると、淡いパステルカラーで統一された室内は優しい印象で、廊下から射してくる光も柔らかく感じられます。2階も見学し、ブラフ18番館を出てとなりの「外交官の家」に向かいます。

外交官の家の庭に花がいっぱいdownsize
(外交官の家の前庭には花がいっぱい)
花いっぱいの「外交官の家」の庭
ブラフ18番館のすぐとなりに外交官の家があります。今回は中に入らず庭を鑑賞しました。
植え込みの高さを低く揃えた前庭と一段高い層に立つ外交官の家の佇まいが優れた風景の構成になっています。


アンティークの暖炉downsize
(ブラフ18番館のアンティークな暖炉)
イタリア山とは?列強国の名前が並ぶ横浜山
イタリア山(正式には「山手イタリア山庭園」)と言うハイカラな名前は明治期にイタリア領事館が置かれたことに由来しています。山手には当時の列強国の名のついた所がいくつもあります・・・イタリア山、イギリス館、アメリカ山、フランス山・・などなど。ハマの歴史を映すような地名です。

実は西洋館は最近の移設
その後1990年代にイタリア山に、元は山手町にあった外国人宅がブラフ18番館として復元移設され、東京渋谷にあった外交官内田定槌の邸宅が外交官の家として移設され、イタリア山は山手の名所の一つになりました

久しぶりに元町へ・・・
イタリア山を下りて、石川町駅手前でUターンするように通りを海に向かって進むと元町商店街です。?十年もヨコハマに住むハマっ子関西人ですが、最近は元町にはすっかりご無沙汰でした。
元町歩きのお話はまたいつか・・・。


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懲りずに山手イタリア山で絵画展出展

懲りずに山手イタリア山で絵画展出展
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15号、19号と自然の猛威と災禍に言葉を失うばかりです。今回の台風で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆さまにお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧、復興をお祈りします。
朝の光のブラフ18番館REVdownsize
(朝の光のブラフ18番館)
朝の陽の中、緑に囲まれたブラフ18番館
ヨコハマに?十年住んでいるハマッ子関西人ながら、実は山手のイタリア山は初めてでした。秋の絵画展に出展したので初めて訪れました。緑に囲まれた会場のブラフ18番館は朝の陽の中で小さいけどかわいい建物でした。




庭には山手西洋館のミニチェアREVdownsize
(庭には山手西洋館のミニチェア)
ヨコハマ山手イタリア山の西洋館
この写真はドローン撮影ではありません。ブラフ18番館の庭で面白いものを見つけました。山手の西洋館のミニチェアです。素敵な展示です。

山手ブラフ18番館で秋の絵画展REVdownsize
(山手ブラフ18番館で秋の絵画展)
水彩画はやっと2年生、でも懲りずに絵画展出展
前回は水彩画基礎トレ1年生のくせに絵画展に勢いで出展してしまいました。で、今回どうする?やっと2年生なのに厚かましくも今回も出展しました。
水彩画デビューの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
水彩画始めちゃいました

今回の出展作品は雨の京都REVdownsize
(今回の出展作品は雨の京都)
雨の京都、清水で出会った風景
今回の出展作は雨の清水寺境内の地主神社で出会った光景を描いたものです。人物はまだまだ練習中なのですが、紺の和服の京女?の佇まいに惹かれて画材にえらびました。
京都街歩きの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
雨に煙る清水寺脇道の静謐秋雨の京を歩くその3後編

開場前の絵画展力作揃いですREVdownsize
(開場前の絵画展、力作揃いです)
相変わらずコントラスト不足のメリハリ不足
絵画教室のベテランの生徒さんの練達した作品の中に私、Levalloisbeeの絵が並んでみると・・・。う~ん、やっぱりと言うか、相変わらずコントラスト不足、インパクト薄!の絵です。欠点はなかなか治りません。

緑の中のガラス張りの会場REVdownsize
(緑の中のガラス張りの会場)
ガラス張りの洒落たアトリエ
今回の展示会場、ブラフ18番館のアトリエは全面ガラス張りの明るい建物でした。作品を懸垂展示する関係からカーテンを下ろさざるを得なかったのですが、室内からほぼ360度の視野で庭が眺めることができます。素敵な会場で気分が良かったです。

ミニチェアのブラフ18番館downsize
(ミニチェアのブラフ18番館)
続きはそのうちに続編で・・・

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マンタ美容室のママ友仲間、社会性を持つ軟骨魚マンタ+石垣で出会ったマンタ

マンタ美容室のママ友仲間、社会性を持つ軟骨魚マンタ
+石垣で出会ったマンタ

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クリーニングステーションで出会ったマンタ5downsize
(石垣島ダイビング川平湾のクリーニングステーションで出会ったマンタ)
マンタの社会性行動が明らかになった
出典著者のRobert J. Y. Perryman氏らはマンタ(Mobula alfredi)は離合集散を繰り返す緩いグループを形成し社会性行動をとることを明らかにしました。社会性とは、例えば、イルカやオオカミが群れを作りコミュニケーションをとって個体間の関係を築くような行動の傾向です。




マンタの群れを空撮で観察
(マンタの群れの離合集散を空撮で追う)
一匹狼のサメ、群れを作るマンタ
サメなど同じ軟骨魚が単独行動するのに、マンタが高度な知能を持つイルカのような社会性を持つとは意外な発見でした。

小魚を引き連れ舞うマンタ2downsize
(小魚を引き連れ舞うマンタ)
海で出会うマンタは迫力の貫禄です
石垣島ダイビングで出会ったマンタのフォトを添えています。クリーニングステーション(cleaning station)の岩場の陰に張り付いてひたすら待ち、突如頭上に大きな影が現れたときはカンゲキ!でした。
石垣島ダイビングの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
6月の海は恋の季節石垣島ダイビング記
珊瑚礁の宝石、色鮮やか魚たち 石垣島ダイビング番外編


マンタがボンベの泡の柱に入ってくる3downsize
(マンタがボンベの泡の柱に入ってくる)
どこまでも透明な南の海の浅瀬で観察
出典著者のPerryman氏らは北西インドネシアの青く澄んだ海で500グループ以上のマンタを5年間も追いました。空撮で個体識別し群の離合集散を追いました。1匹ずつ個性がある斑点模様でマンタの個体を識別したそうです。

真上を泳ぐマンタは大迫力4downsize
(真上を泳ぐマンタは大迫力)
サカナの美容室クリーニングステーション
マンタなど大きなサカナは浅瀬の岩場などにあるクリーニングステーションで「掃除魚」(ホンソメワケベラが有名ですね)に寄生虫などを食べてもらい体をきれいにしてもらいます。

オスは出入り禁のマンタ美容室ママ友の会
クリーニングステーションのマンタはメスだけ、あるいは、時にメス主体にこどもと少数のオスが加わるグループを編成します。

まるで大型機のようにマンタが飛ぶ6downsize
(まるで大型機のようにマンタが飛ぶ)
ゆる~い関係は高度な社会性の証し
マンタの各個体は群れに加わったり、離れて1匹で行動したり、数時間、数日後にまた群れに戻ったりと離合集散を繰り返す緩い関係です。緩やかなグループ構成はチンパンに似る高度な社会性なのだそうです。

クリーニングステーションは定点観察にうってつけ
今回の研究ではクリーニングステーションのマンタの群れが確認されましたが、明るく透明な熱帯の海の浅い岩場のクリーニングステーションは定点観察にうってつけだったそうです。

オスは酒場ならぬ餌場でつるむマンタ
ではマンタのオスはどうしているのか?オスは餌場でやはりグループを作っているそうです。お父さんたちが美容室ではなく飲み屋でつるむようなもんでしょうか?

頭上をバンクしていくマンタ1downsize - コピー
(頭上をバンクしていくマンタ)
緩い群れにはコミュニケーション力が必須です
マンタがメス中心の緩いグループを作る高度な社会性を発揮するには①お互いを覚えていて見分ける個体識別能力と②お互いにコミュニケーションする能力、が必要で、軟骨魚ながらマンタには高度な社会性の能力があると考えられるそうです。

サカナの老舗、軟骨魚
アジ、サンマやマグロなど今ではサカナは硬骨魚が主流ですが、カルシウムの硬い骨が発明される前の姿の軟骨魚は」サカナの老舗です。
軟骨深海魚の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
深海魚のふにゃふにゃ大作戦+スズメダイたち再び

社会性行動って何回も独立で進化したの?
進化の道筋で眼は何度も独立に「発明」されたと考えられています。社会性行動も進化の過程で何回も発明されてきたのでしょうか?生き物ってすごいですね

出典:”Social preferences and network structure in a population of reef manta rays” Robert J. Y. Perryman et al. Behavioral Ecology and Sociobiology August 2019, 73:114
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00265-019-2720-x
出典:”These manta rays form ‘friendships’ that last longer than a summer fling” Eva Frederick Science 23 August 2019 Vol 365, Issue 6455 doi:10.1126/science.aaz2184


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ホオジロザメも逃げ出す海の王者シャチ

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秋SF沖で三者が出会う
(秋にサンフランシスコ沖で三者が出会うと・・)
15年間、ホオジロザメを追ってきた
出典著者のモテレーベイ水族館 (Monterey Bay Aquarium)のSalvador J. Jorgensen氏はカルフォルニア沖の海で15年間もホオジロザメ(white sharks (Carcharodon carcharias))を観察してきたそうです。ホオジロザメ165匹に行動を追跡できる電子タグを付けて観察しました。




シャチを見たサメは猟場を捨てる
(シャチを見たサメは猟場を捨てる)
カリフォルニア沖は大切な秋の猟場
カルフォルニアのサンフランシスコ沖のファラロン諸島(Southeast Farallon Island (SEFI).)はゾウアザラシ(elephant seals (Mirounga angustirostrous))の幼体を狙うホオジロザメの秋の狩場です。かわいそうですが、幼体、つまりはこどものゾウアザラシが餌になってしまうのは自然界では普通のことです。

カルフォルニア沖のファラロン諸島
(カルフォルニア沖のファラロン諸島)
ある日突然、ホオジロザメが消えた
ところが、Jorgensen氏の電子タグの追跡によれば、2009年秋、17匹のホオジロザメのグループ全員がある日忽然と猟場のSEFIから姿を消しました。

秋の最良の猟場を捨てた
普通、ホオジロザメは季節毎の猟場に数週間から数か月間留まるそうです。なぜ彼らはその後の太平洋沖合への回遊(鳥の渡りと同じ)のエネルギー補給のためには大切な秋のSEFIの猟場を放棄したのか?

ある秋、シャチが来た!
シャチです!2009年秋、サメたちは同じ猟場にシャチ(killer whales (Orcinus orca))の影を見たのです。

シャチを見ただけで大事な餌場を放棄し
するとホオジロザメはシャチを見ただけで餌場をあきらめて逃げ出したそうです。
餌場にシャチがたった数時間居ただけで、襲われたわけでも、ましてや、仲間が喰われた訳でもないのに大事な餌場を放棄しました。


一度見ただけで縄張り明け渡し
ホオジロザメたちは、たとえ稀であっても、仲間が襲われたことを知っている(覚えている)だけで大事な縄張りをシャチに明け渡してしまいました。

では、シャチはホオジロザメを食べるのか?
ではシャチはホオジロザメを襲って食べるのか?いえ、通常そういうことは起こりません。

非常に稀な捕食
非常にまれに、1シーズンで1回だけシャチがホオジロザメを襲うのが見られたそうです。

「恐怖の光景」が行動を変える
捕食者が居るだけで食べられる餌動物の行動は慎重になり、その結果、生態系も変わります。仲間が襲われ捕食されるのを見ただけで行動が変わります。これは「恐怖の光景」と呼ばれます。

イエローストーンのオオカミ
シカによる樹木の食害が問題になったイエローストーン公園に一度絶滅したオオカミを少数を再導入しただけでシカの食害は激減したそうです。オオカミが食べてシカを減らしたからではなく、シカがオオカミを恐れて大胆な行動を取らなくなったためです。

北米太平洋岸を渡る者たち
シャチは北米太平洋岸をメキシコ沖からアラスカ沖まで回遊します(渡りと同じ行動)。一方、ホオジロザメはカリフォルニア海岸太平洋沖を回遊します。更に、両者の餌であるゾウアザラアシも同じく北米太平洋岸を回遊し、秋、三者がカリフォルニア沿岸で出会います。

ゾウアザラシの被害は激減した
シャチ出現後、それまでホオジロザメにより食べられていたゾウアザラシは1/4から1/7に激減しました。ゾウアザラシ以外の鰭脚類(脚が鰭になっている海棲哺乳類、アザラシ、トドなど)も食べられる数は減りました。

頂点捕食者は生態系の食物網を左右する
生き物の「食べる、食べられるの」関係、食物網は生態系の基礎をなすものです。「食べる、食べられる」の関係の頂点に立つホオジロザメやシャチなど頂点捕食者は生態系に大きな影響力を持ちます。

海の王者の老舗
4億5千万年前の中生代から生き残っているサメは、せいぜい5000 万年前の新生代に海に戻ったクジラ目のシャチよりはるかに長く「海の王者」として君臨してきました。

「逃げるが勝ち」の戦略
一方、現代のシャチのようにその時代、時代にサメには必ずライバルがいました。今回のように、強いライバルから逃げることがサメが長らく生き残ってきた秘訣ではないか、と出典著者のJorgensen氏は述べています。
海の捕食者同士の関係はまだなぞが多いようです。


出典:Killer whales redistribute white shark foraging pressure on seals
Salvador J. Jorgensen et al. Scientific Reports volume 9, Article number: 6153 (2019)
出典:日経サイエンス2019年10月号P. 16「シャチにはサメも怖気づく」


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タコとトマトのパスタはタコの出汁が美味い!

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タコとトマトのパスタの完成downsize
(タコとトマトのパスタの完成)
タコがトマトソースを美味しくする
タコとベーコンとトマトの組み合わせはベタですが、美味しかったのでご紹介しています。
タコとベーコンから出汁が出てトマトソースが美味しくなります。





焼き直しレシピ
以前にオリジナルレシピ「イカげそのトマトソースパスタ」をご紹介しましたが。今回ご紹介の料理は「イカげそ」を「タコ」に置き換えてみた安直“焼き直し”レシピです。でも別趣の味でおいしいですよ。ま、結果パスタ屋さんの定番メニューみたいになってしまいましけど。
イカげそのトマトソースパスタの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
イカげそのうま味で味わうシーフードトマトパスタ

材料は下ごしらえしておきますdownsize
(材料は下ごしらえしておきます)
材料と下ごしらえ(3~4人前)
トマトソース
トマト缶(ホール)1缶: ボウルに取り出し軽く崩しておく
タコ(ボイルしたもの)120g: 1cmから2cmの大きさにぶつ切りする
マッシュルーム缶(スライス)1缶: 缶から取り出して汁を切っておく
ブロックベーコン20g: 約5mm角の短冊に切る
にんにく1かけ: みじん切りにする
鷹の爪1本: 種を取って数mmの輪切りにする
白ワイン:100ml
固形コンソメ:1/2個
海塩 (普通の塩でも構いません):ティースプーン1杯
オリーブ油 :大さじ2.杯半


パスタ 1.6mm 220g

タコを入れ塩を振って炒めるdownsize
(タコを入れ塩を振って炒める)
作り方
ソース

1. 鍋にオリーブ油を入れ、ベーコンを入れてから火をつけて中火で少し炒めます。
以下ずっと中火で順に炒めてゆきます。

2. にんにく、鷹の爪の順で加え少し香りが立つまで炒めます。
3. タコを加え、すぐに海塩を加えてよく混ぜ合わせながらまた少し炒めます。
4. マッシュルームを加えて具材がなじむ程度にさっと混ぜ合せます。
5. 白ワインを加えてアルコール分を飛ばし(アルコール臭が弱くなるまで)少し炒めます。
6. トマトを全量入れて直ちによく混ぜ、固形コンソメをよく崩して加え少し煮込みます。
7. 塩味を見て良ければ、火を止めてソースの完成です。(塩味が不足なら海塩を適量追加します。)


トマトを入れて煮込むdownsize
(トマトを入れて煮込む)
パスタ
パスタを標準通りの時間で茹でます。

ソースをよくからめていただきますdownsize
(ソースをよくからめていただきます)
タコとトマトのパスタの完成です
トマトソースをかけて混ぜ合わせてタコとトマトのパスタの完成です。
トマトソースは冷蔵庫に保存すれば数日後でもおいしくいただけますので、作り置きも良いかもしれません。ぜひお試しあれ。


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